講評
2025年 11月実施 中1
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2025年 11月実施 中1
中1
数学
| 平均点/満点 | 56.1点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 小問数 | 28問 |
平均点はほぼ想定通りの結果になりました。大問別では、整数問題の5(倍数の規則性)で想定をかなり上回りましたが、計算処理がやや大変な4(比例のグラフ)や6(1次方程式の時計問題)では想定をかなり下回りました。これらはいずれも典型パターンの問題であり、今後も幾度となく類題に出会うことになるでしょうから、これを機にしっかり復習を行い、マスターしておいてもらいたいところです。

1(4)〔正答率74.0%〕文字式の計算(係数小数)
(最も多かった誤答)「-22\( x \)+50」16.5%
-3.7\( x \)-3+1.5\( x \)+8 を整理するだけの問題であり、正しく計算すると (-3.7+1.5)\( x \)-3+8=-2.2\( x \)+5 となります。
「-22\( x \)+50」 と答えている受験生が一定数見られましたが、これは「もしも式全体を10倍すれば」という仮定のもとでの答えです。勿論このような勝手なアレンジをしてはいけません。設問内容そのものを変えてしまわないよう十分に注意しましょう。
2(1)〔正答率68.4%〕正負の数(整数の個数)
(最も多かった誤答)「1個」9.6% 「2個」9.5%
「絶対値が74以下の整数は何個あるか」という問題であり、次の図のように数直線で考えると、あてはまる整数は小さいものから順に -1,0,1 なので、正解は「3個」です。

「1個」や「2個」のような誤答は、おそらく自然数のみを答える問題であると勘違いしていたり、あるいは負の整数まで考えてはいたものの0を含め忘れていたことなどが原因でしょう。数えそびれなどがないようにするためにも、基本的には数直線を描いて考えるようにしましょう。
3(3)〔正答率50.2%〕1次方程式の活用(過不足)
(最も多かった誤答)「45個」48.4%
「園児全員にクッキーを配る場合、1人に3個ずつ配ると25個余り、1人に4個ずつ配ると20個足りない」ときのクッキーの総数を答える問題であり、方程式によって園児の人数を45人と求めてから、クッキーの総数は160個という正解にたどり着いた受験生が多かったのだろうと思います。
クッキーの総数を「45(個)」と答えた人は、園児の人数である「45(人)」と混同してしまったのだと思いますが、その間違いには自身で気づいてもらいたかったところです。クッキーの総数を45個として検算すると、前提である問題文の条件が破綻してしまうことにすぐ気がつくはずだからです。計算した結果の答えが「本当にありえる数字かどうか」のチェックは、答えを書く前に一度はやっておくようにしましょう。
4(1)〔正答率36.1%〕比例のグラフと図形(座標)
(最も多かった誤答)「(-4,8)」「(4,-8)」あわせて12.6%

上の図の点Dの座標を求める問題であり、点A および B の \( x \)座標が与えられているので、B→C→D の順に各座標を求めていきます。1つ1つの計算手順自体は難しくはないのですが、(-4,-8)という正解にたどり着くことができた受験生は想定よりもかなり少なかったです。
計算ミスなどをしてしまうと、「(-4,8)」や「(4,-8)」のような誤答になってしまうのですが、図に当てはめてチェックしてみると、Dは明らかに \( x \)<0 かつ \( y \)<0 の点ですから、自身がミスしていることに気づいてもらいたかったところです。
中1
国語
| 平均点/満点 | 59.0点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 小問数 | 28問 |
1(漢字の読み書き)は、ほぼ想定通りの結果でした。2(知識・文法)・3(文学的文章の読解)は想定を下回りましたが、4(論理的文章の読解)・5(俳句の鑑賞)は想定を上回りました。試験全体としては、ほぼ想定通りの結果となりました。

1(8)〔正答率42.3%〕漢字の書き 功績
(多かった誤答)「功」の誤字26.7% 「績」を「積」と間違えたもの18.9%
問題文「多くのコウセキを上げる。」をもとに、「コウセキ」を漢字で答える問題です。「こうせき」と読む熟語は複数あるため、答える熟語を判断することが難しいと感じた受験生もいたかもしれません。「功」の誤字としては、形が似ている「巧」をはじめ、「高」・「公」などが多く見られました。「績」の誤字は、その大半が「積」でした。「績」と「積」は形が似ており間違いやすいので、それぞれの漢字が使われている熟語の意味を踏まえて正しく書き分けられるように学習しましょう。
2(1)〔正答率54.1%〕反対語 分散・集中

二字熟語「分散」の反対語を、選択肢 ア「集中」・イ「合成」・ウ「混合」・エ「集団」の中から1つ選ぶ問題です。「分散」は文字通り「分かれて散らばるさま」を指す語なので、対義語は「一つに集まるさま」を表す選択肢 ア「集中」です。
誤答選択肢としては、選択肢 イ「合成」・エ「集団」がともに多く見られました。これらはいずれも複数のものが集まった状態を表す語なので、紛らわしい部分を含みます。選択肢 イ「合成」は「分解」の反対語です。複数のものを集めた上で新たに別のものを作り出す意味合いを含む点が、正解の「集中」とは異なります。また、選択肢 エ「集団」の反対語は「個人」・「個別」・「個体」など複数あり、「集団」という語が使われる状況や文脈によって、正解となる対義語が変わる点に注意が必要です。
熟語を習ったときは、反対語や類義語を併せて学習することで、言葉の対応関係や熟語ごとの細かいニュアンスの違いを見分けやすくなります。
4(5)〔正答率44.0%〕抜き出し 言いかえ 敵やライバルとして捉える
(多かった誤答)無答16.3% 「並の人間に」11.1% 「自分を見つ」5.6%
AIを「敵」や「ライバル」として捉えるとはどういうことかを説明した言葉を本文中から抜き出し、最初の5字を答える問題です。問題文の指示にしたがって、「 可能性があると考えていること。」の にあてはまる22字の言葉を本文中から探す必要があります。
最も多かった誤答は、無答を除くと「並の人間に(は到底及ばないレベルに達しています)」でした。この言葉は傍線部の直前にあり、内容も傍線部と関係しているため、目につきやすかったと思われます。しかしこの語をそのまま抜き出すと、問題文は「~レベルに達しています可能性……」となり、「~ます」という敬体が邪魔をして「可能性」とうまく繋がりません。
抜き出し問題を解く際は問題文の指示や条件にも気を配り、自分の答えを空欄にあてはめたときに語の繋がりなどに違和感がある場合は、別の言葉が正解になる可能性を念頭において引き続き解き進めるようにしましょう。
5(1)〔正答率26.1%〕季語と季節
(多かった誤答)「夕だち・秋」33.9% 「(むら)雀・春」16.5% 「草葉・夏」8.6%
「夕だちや草葉をつかむむら雀」という与謝蕪村の俳句から季語を抜き出し、その季語が表す季節を春・夏・秋・冬のいずれかで答える問題です。
正解は「夕だち・夏」ですが、季節を誤って秋とした誤答が最も多く見られました。また、季語を「草葉」・「(むら)雀」などとした間違いもそれぞれ多く見られました。
特定の季節に見られる自然現象や動植物には、日頃から関心を向けるようにしましょう。国語辞典を使って調べると、その言葉が季語かどうかを知ることができます。また、四季の季語を集めて俳句の内容を解説している「歳時記」という本も出版されています。関心のある人は書店や図書館などで目を通してみてください。
中1
英語
| 平均点/満点 | 61.9点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 小問数 | 31問 |
発音1・文法3・書きかえ5・整序6は、ほぼ学年相応に身についているといえます。単語2・文法4・英作7・読解8~9は想定を下回りましたが、文法3・整序6がそれをカバーしうる結果に至ったことで試験全体の正答率はほぼ想定通りとなりました。

4(5)〔正答率17.7%〕適語補充
この美術館の絵はおもしろいです。
The pictures in this museum ( ) interesting. の ( )に適当な語を入れる問題です。
(最も多かった誤答)is 54.3%
この文は教科書でも一番初めに学ぶことが多い「AはBです」という be動詞 を用いた基本構文ですが、in this museum という表現が途中に入っていることで文の構造を見誤りやすくしています。この文の主語は pictures と複数形なので are と答えるべきところを、( )の前に museum という単数形があることで半分以上の受験生が is としてしまいました。この先、さらに複雑な英文にあたることもありますので、まずはこの文の主語が何なのかをしっかりと見極めることを意識しておきたいところです。
6(5)〔正答率18.9%〕整序
( ア new イ his ウ is エ guitar )? の語を並べかえて,( )内で 2番目と 4番目にくる語を答える問題です。
(最も多かった誤答)イ、エ 46.8%
この問題は一見シンプルに見えますがきちんと順序だてて検証しないと正解にたどり着けない内容です。まず主語をどのように組み立てるかを考えますが、new guitar を主語にするとその前に冠詞 ( a や the ) が必要となり、また his new guitar を主語にすると与えられた単語では文が成り立たなくなります。そのためここでは his guitar を主語として Is his guitar new? (彼のギターは新しいですか) としなければなりません。今回の問題は最後のクエスチョンマークから疑問文と判断できるので Is から文をはじめるとすれば、半数近い受験生が Is his new guitar? と並べかえたことが推測されます。ただこの文を肯定文に書きかえると His new guitar is. と不完全な文になります。今回のような疑問文を作る場合、面倒ではありますがまずは肯定文を作ってからそれを疑問文に変えるという2段階の手順を踏めば、それが正しい文なのかどうかを判断しやすくなり、ミスの減少につなげることができるものと思われます。
9(4)〔正答率32.1%〕読解
ある日本の中学校で、奈々が行った英語スピーチの一部です。
(本文抜粋)
On Saturday morning, I think about the cake for the day. After lunch, I go shopping and buy the ingredients for the cake. Then, I usually cook from around two o’clock to four. Sometimes, I get some help from my mother. I can make apple cakes, ice cream cakes, and many other kinds of cakes. My favorite cakes are lemon cakes, so I often make them. They are my brother’s favorite, too. We eat the cake with a cup of coffee after dinner that day. I love those times.
次の問いに対する答えを、本文中から連続した2語で抜き出す問題です。
When does Nana’s family eat her cakes on Saturdays?
They eat them every Saturday.
(多かった誤答)make one(cakes) 8.6% after lunch 7.3% lemon cakes 4.8%
質問文は「奈々の家族は土曜日のいつ彼女のケーキを食べますか」という意味です。上記抜粋より,その日の夕食後に食べることが述べられているのでここでの正解は after dinner となります。この問題では受験者の7割近くが不正解となっていましたが、その中身を確認してみると、連続した2語の抜き出しでありながらも多岐にわたる解答が見られました。正解に近い表現である after lunch は買い物に行った時間帯を指すため内容的に合わないことがわかります。make one(cakes) を入れた場合文中に動詞が2つ存在することになり、また lemon cakes を入れた場合 them と目的語が 2つ存在することになり、どちらも文として成り立たないものとなります。このように冷静に見れば気づくであろうミスが多発する要因として、時間配分というのも大きくかかわっているかもしれませんので、その点も意識して次のテストには臨めると良いでしょう。
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