講評
2025年 11月実施 小6
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2025年 11月実施 小6
小6
算数
| 平均点/満点 | 60.1点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 小問数 | 25問 |
平均点は、ほぼ想定どおりとなりました。大問としては、4文章題(速さ)で想定を大きく下回りましたが、他では基本~応用レベルの問題にしっかり対応できていました。

2(4)〔正答率33.9%〕文字と式
1辺 10cm の正方形を2つ重ねてできる大きい長方形(図)について書いた、の式が何を表したものかを、ア~エから選ぶ問題です。
ア この長方形の横の長さ。
イ この長方形の面積。
ウ この長方形から、正方形が重なった部分をのぞいた面積。
エ この長方形のまわりの長さ。
受験生が選択した答えと割合は、次のようになりました。

正解のエより、不正解のウの選択率の方が高くなりました。
式に含まれる記号「-(マイナス)」とウの選択肢のキーワード「のぞいた」を安易に結び付けたものと想像されます。
5(1)〔正答率76.8%〕(2)〔正答率66.8%〕(3)〔正答率46.7%〕比・数
(最も多かった誤答)(1)「83」20.6% (2)「3:36」27.3% (3)「無答」30.1%
A:B=3:8、C は B の 4.5倍、という関係から2数の比の値や比を求めます。比は、小6の学習内容です。
(1)は、AとBの比の値を答える問題です。学習したばかりの内容なので、よく身についている、と言えます。正解は38ですが、誤答で最も多かった83は、比の値の表し方の分子・分母を逆にして覚えていたようです。
(2)は、A:C を答えます。正解のプロセスは、「C は B の 4.5倍」から、C=8×4.5=36 を求め、A:C=3:36 より、比を簡単にして 1:12 です。3:36 と答えた27.3%の受験生は、比が簡単にできる(3と36に公約数がある)ことに気づかなかったようです。
(3)は、Aが1桁、Bが2桁、Cが3桁の整数のときのCを求める問題です。あてはまる整数を探す試行錯誤型の問題ですが、とっつきにくさを感じたのか手を出さなかった受験生が多くなりました。
小6
国語
| 平均点/満点 | 58.3点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 40分 |
| 小問数 | 29問 |
3(言葉の書きかえ)の正答率が想定を大きく上回りましたが、2(知識・文法)・5(論理的文章の読み取り)が想定を下回ったため、全体正答率は想定を若干下回りました。

2(1)〔正答率25.8%〕熟語の読み方 愛情

「二字熟語「愛情」の「愛(あい)」・「情(じょう)」が、それぞれ音読みか訓読みかを判断する問題です。「愛(あい)」・「情(じょう)」はともに音読みなので、正解は選択肢ア「音読み+音読み」です。
全体の74.8%の受験生が「情」を音読みであることを正しく理解していました。一方、「愛」を音読みとして理解していた受験生は全体の約3分の1にとどまりました。
今回出題された「愛(あい)」のように単独で意味を理解しやすい漢字は、音読みとして例外的といえます。しかし、そのように音読み・訓読みを区別しにくい漢字は、模試や入試でよく出題されます。同じ間違いを繰り返さないよう、しっかり復習しておきましょう。
2(3)〔正答率49.9%〕(4)〔正答率35.3%〕外来語
外来語と同じ意味の熟語を選ぶ問題です。(3)は「レクリエーション」と同じ意味の選択肢エ「娯楽」、(4)は「イミテーション」と同じ意味の選択肢イ「模造品」が正解です。残りの選択肢アは「案内所」、選択肢ウは「競売」です。
(3)は誤答が特定の選択肢に集中しておらず、誤答選択肢ア・イ・ウのそれぞれに10~20%の幅で分散していました。(4)は誤答が選択肢アに集中しました。選択肢ア「案内所」と同じ意味の外来語は「インフォメーション」です。外来語は意味と言葉を正確に覚えておく必要があります。
4(2)〔正答率22.4%〕抜き出し 全然うれしくない理由
(多かった誤答)「いじめられ」10.9% 「ばかにされ」7.4% 「くやしくて」6.8%
ひどいいじめを受けて亡くなった「あの子」の気持ちを、「わたし」がどのように感じているかを答える問題です。
誤答の多くが、いじめられていた「あの子」について「わたし」が感じている心情を描写している部分を抜き出していました。この問題では、「ひどいいじめを受けて、あの子はきっと はずであり……」にあてはまる言葉を29字で抜き出す必要がありました。この問題のように抜き出す字数が多い問題では、問題の指示と自分の考える解答の字数が一致しているかどうかをしっかり確認しましょう。
小6
英語
| 平均点/満点 | 72.9点/100点 |
|---|---|
| 試験時間 | 25分 |
| 小問数 | 45問 |
この公開学力テストの小学生英語においては、 小学5・6年生が同じ問題に挑戦するという実態調査の形で実施しています。今後の英語学習の指針としても、 本テストおよび結果をご活用ください。
1~3はリスニング問題、4~7は筆記問題となっていますが、1・2・6などイラスト付きの問題では得点率が高くなりましたが、正答率はほぼ想定通りとなりました。3(あいさつや対話を聞いて理解できる)や、記述問題となる5(単語を書くことができる)では、小問ごとでの得点率にバラツキがあり、 特に3(3)では92.5%、5(2)では16.1%の正答率と想定との大きな差もあり、 大問としての想定を上・下する結果となりました。ただし全体の平均点はほぼ想定通りとなりました。

3(2)〔正答率51.0%〕リスニング 対話文
(最も多かった誤答)「イ- No I don't.」34.8%

3の問題はイラストや英単語・英文といった解答の手がかりとなるものがありません。その場のヒアリングのみで、 短時間に判断して解答する必要があるために、 難度が高くなり全体に正答率が低くなります。 (2)は簡単なbe動詞の疑問文の応答で、 英文を見ることができれば高い正答率となっているはずですが、 ヒアリング問題では想定を下回る結果となりました。ポイントとなる主語と動詞をしっかりと聞き取ることが必要です。
逆に(3)の疑問詞を使った疑問文の応答では、 正答率が92.5%と想定を上回りましたが、 馴染みの深い単語を聞き取れたことがその原因となりました。
4〔各設問ごとの正答率〕筆記 アルファベット
アルファベットの書き取り問題ですが、なじみの薄い小文字も含め小6生は非常に高い正答率となりました。ただし(4)の小文字のkの正答率がやや低くなっていますが、大文字Kの形をそのまま小さくしたものが誤答の大多数を占めました。一部hと誤って認識している解答も見られました。
5〔各設問ごとの正答率〕筆記 英単語
「書く力」を試す問題です。日常生活の会話でもよく使われる単語からの出題です。
小学校の学習指導要領で求められている「書く力」は、
① 大文字・小文字を活字体で書ける。
② 語順を意識して簡単な語句や基本的な表現を書き写すことができる。
③ 例文を参考に簡単な語句や基本的な表現を用いて書ける。
となっています。
知っている(カタカナなら書ける)ことと、英語の綴りで書けることでは難度に大きな開きがあります。普段の学習において、英単語を学習する時には、カタカナ読みにならないよう、 英語の音をしっかりと聞いて、声にだして確認しながら覚えるようにしましょう。
(2)では horse(馬)を hors、hous、hosu など「似た音のアルファベットの混同」による綴りミスによる誤答が非常に多くなっていました。また正答率の低い (5)neck では、約30%が無解答という結果になりました。
6(2)〔正答率69.3%〕選択 英文の理解
(最も多かった誤答)「ウ- I can see a butterfly.」17.4%

まだまだ「英文を読む」ことには慣れていない受験者も多かったと思いますが、答えのカギとなる英単語(イラスト)の難度によって正答率は変わりました。
この問題の正解 caterpillar(毛虫)は馴染みがうすく、また蝶々の幼虫からの連想で ウ butterfly とした誤答につながったのかもしれません。
7(2)〔正答率23.2%〕選択 会話文の理解
(最も多かった誤答)「ア- Yes, I can.」54.2%

「対話文を読み取る力」を問う問題です。2人の会話が不自然でなく「質問」と「返答」が成り立っていなければなりません。意味(内容)および文法の両面から間違いがないかどうかを確認していくことが必要になります。(2)は Can I have ~?「~をいただけますか」というよく使われる英会話表現で Can I get ~?、 May I have ~? も同内容の表現です。単純にYes や No での返答ではなく戸惑いがあったようですが、返答としては Of course. 以外に O.K、Sure、No problem なども使われます。
英語での日常会話には慣用句的な表現も多く、日本語から英語に訳しづらい表現も少なくありません。一朝一夕で身に付くものではありませんが、基本的な対話パターンは口に出して暗唱することを習慣化していってください。
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