講評
2025年 6月実施 中2
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2025年 6月実施 中2
中2
数学
平均点/満点 | 64.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 28問 |
平均点は、ほぼ想定通りの結果になりました。大問別では、比較的解きやすい問題の6(文字式を利用した証明問題)で想定を上回っていることから、3~5に時間を使いすぎることのないように注意して時間を配分できた受験生が多かったのだろうと思います。このテストで最も差が開きやすいのは、3(2)の「方程式・速さ」や(3)の「方程式・食塩水」、4(3)の「度数分布表・平均値」、5(2)の「比例のグラフ・面積」あたりだと思います。これらの問題を間違った人は、早めに復習をしておきましょう。
1(3)〔正答率65.8%〕正負の数の計算(累乗・乗除)
(最も多かった誤答)「-18」11.8%
1は計算の小問集合であり、本問は \( (-2)^3 \div (-6^2) \times 3^4 \) を計算するだけの問題です。とはいえ、マイナスの数と累乗が混合してくると、間違ってしまう受験生が続出します。\( -8 \div (-36) \times 81= \dfrac{(-8) \times 81}{(-36)} =18 \) のようにして、途中式も書きながら丁寧に計算していくことが大切です。
「-18」という誤答がやや目立ちましたが、これはおそらく \( (-2)^3 \) または \( (-6^2) \) のいずれかの符号(プラス・マイナス)を間違えてしまったことによるものでしょう。複雑な計算処理ではミスが起こりやすいので、面倒くさがらずに途中式(式整理)を書くようにしましょう。
3(1)〔正答率76.7%〕1次方程式の活用(過不足算)
(最も多かった誤答)「9個」8.5%
ここは正答率が高かったぶん、間違ってしまうと大きく差をつけられてしまう問題です。
本問は「子どもたちにクッキーを配る場合、1人に7個ずつ配ると5個余り、1人に8個ずつ配ると4個足りない」ときのクッキーの総数を答える問題であり、方程式によって子どもの人数を9人と求めてから、クッキーの総数は68個という正解にたどり着いた人が多かったのだろうと思います。
クッキーの総数を「9(個)」と答えた人は、子どもの人数である「9(人)」と混同してしまったのだと思いますが、その間違いには自身で気づいてもらいたかったところです。クッキーの総数を9個とすれば、前提である問題文の条件が破綻してしまうことにすぐ気がつくはずだからです。計算した結果の答えが「本当にありえる数字かどうか」のチェックは、答えを書く前に是非一度はやっておくようにしましょう。
4(1)〔正答率59.1%〕データの活用(中央値が入る階級)
(最も多かった誤答)「145cm」22.4%
次の度数分布表において、中央値が入っている階級の階級値を答える問題です。
データの個数が全部で25個あるので、小さい方から数えて13番目のデータが入る階級の階級値を答えればよく、それは階級が「150cm~160cm」で、階級値は「155cm」があてはまります。
なお、25個のデータの場合、小さい方から数えて13番目というのは、大きい方から数えて13番目のデータとも言えるのですが、本問では大きい方から数えるときには注意が必要です。この度数分布表では、階級「170cm~180cm」の度数が空欄(不明)になっているからです。「145cm」という誤答は、ここの空欄を無視したことによるものでしょう。
5(1)〔正答率60.3%〕比例のグラフと図形(交点の座標)
(多かった誤答)「(-2, -4)」「(-2, 4)」あわせて12.6%
次の図において、点Cの座標を求める問題です。
計算手順自体は難しくはなく、多くの受験生が(2, -4)という正解にたどり着くことができておりました。
計算ミスなどをしてしまうと、「(-2, -4)」や「(-2, 4)」のような誤答になってしまうのですが、図に当てはめてチェックしてみると、Cは明らかに \( x \) > 0 の点ですから、自身がミスしていることに気づいてもらいたかったところです。
中2
国語
平均点/満点 | 60.3点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 28問 |
1(漢字の読み書き)・3(文学的文章の読解)は想定を下回りましたが、2(知識・文法)・4(論理的文章の読解)・5(古文の読解)は想定を上回り、試験全体の正答率はほぼ想定通りの結果となりました。
1(5)〔正答率11.9%〕漢字の書き 収拾
(多かった誤答)「収集」32.2% 無答13.3% 「集収」9.0%
問題文「事態のシュウシュウに努める。」をもとに、「シュウシュウ」の漢字の書きを答える問題です。
全体の3割以上の受験生が「収集」と答えました。「収集」「収拾」は同音異義語です。「収集」はものを集める、「収拾」は混乱をおさめるという意味があります。
また、「収」「拾」「集」の漢字はいずれも「シュウ」と読むため「集収」「拾収」という誤答が目立ちました。同音異義語を覚えるときは読み・漢字・意味の3つをセットにして覚えましょう。
3(2)〔正答率14.3%〕選択 言いかえ ひかるの指導
ひかるの指導について説明しているものを2つ選ぶ問題です。文章全体を読んで判断する必要があるため、正答率は想定を大きく下回りました。
正解は選択肢ウ・エですが、選択肢ごとの選択率をみると、ア…26.5%、イ…40.7%、ウ…44.5%、エ…36.8%、オ…51.6%という結果になりました。偏りが少なく、受験生が相当迷ったことがうかがえます。
最も多い誤答は選択肢オでした。「必ず選手の一歩手前を走って」「選手の肉体の動きや精神をボクサーたるものに作りかえよう」という内容は本文中にありますが、「相手選手に勝つための完全な理論を伝え」の「完全」が言い過ぎです。本文中の「自分の考えでうまくいかないとわかったら」とある部分から、ひかるの指導は「完全な理論」ではないということを、多くの受験生が読み取れなかったと思われます。言い過ぎの表現は本文中に明言されているかどうかの注意が必要です。
3(3)〔正答率30.3%〕選択 ボクサーに向いている理由
ひかるが畠山はボクサーに向いていると思った理由を選ぶ問題です。
受験生の答案は、選択肢エを除いた3つに分散しました。本文中で、ボクサーの「生まれもった気質や境遇、長い時間にわたって積み重ねてきた思い」が勝ち続ける「理由」になると述べられています。正解はそれと同じ内容である選択肢ウです。「理由」を「要素」と言いかえており、内容も抽象的で選びにくかったと考えられます。
誤答として最も多かったのは選択肢イでした。選択肢イの「彼を支えようとする人々の力を借りやすく」という内容は、一般論としては正しいかもしれませんが、本文中にはありません。一見するともっともらしい内容の選択肢があっても、正解の根拠は本文中から探すように意識づけましょう。
4(5)〔正答率12.6%〕選択 段落分割
(多かった誤答)二番目「四段落」・三番目「七段落」33.8%
文章を3つの意味段落に分ける問題です。
《一》相手に配慮してコミュニケーションできる場合(一~二段落)
《二》相手に配慮してコミュニケーションできない場合(三~六段落)
《三》まとめ(七段落)
最も多い誤答は、一つ目と二つ目の意味段落の切れ目を間違えているものでした。四段落は「池上彰さんは…」という具体例で始まります。話題の変わり目だと考えたのかもしれません。具体例は筆者の主張を説明するためのもので、話題の変わり目になるとは限りません。
三段落の「私たちの日常的なコミュニケーションについて…うまく機能していない」と、四段落の「日常生活でなかなかそんなことはできないと言う人も多い」に注目していれば、三段落と四段落はつながっていることが読み取れたはずです。
中2
英語
平均点/満点 | 59.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 32問 |
知識が問われる文法を中心とした問題1~7は全体的に想定を下回りましたが、読解8~9がそれをカバーしうる結果に至ったことで試験全体の正答率はほぼ想定通りとなりました。
5(2)〔正答率24.2%〕書きかえ
Can he play soccer well?
( ) he ( ) ( ) ( ) ( )?
be 動詞を用いたほぼ同じ意味の文になるように ( ) にあてはまる語を書く問題です。
(多かった誤答)Is, able, to, play, soccer 13.6% Is, good, at, play, soccer 10.8%
与えられた文は「彼はサッカーを上手にすることができますか」という意味です。
「彼はサッカーを上手にする」という表現を「彼は良いサッカーの選手です」という表現に変えて考え、Is, a, good, soccer, player を入れます。今回最も多く見られた誤答Is, able, to, play, soccer では well の要素が無くなる点で誤りとなります。次に多く見られた誤答例の Is, good, at, play, soccer ですが、「サッカーが得意です」という表現にしたい場合は be good at soccer と1語不足します。まだ習っていませんが動名詞という知識を用いれば be good at playing soccer という表現で表すこともできます。play ~ well を is good ~ player、sing ~ well を is good ~ singer など同じような構造の問題がありますので併せて覚えておくのが良いでしょう。
6(4)〔正答率33.9%〕整序
その博物館は面白いものでいっぱいです。
The museum ( ア full イ things ウ is エ has オ interesting カ of ).
日本文の内容に合うように、( ) 内の語を並べかえ、2番目と4番目にくる語を答える問題です。ただし不要な語が1語あります。
(最も多かった誤答)オカ 15.9%
この問題におけるポイントは、「~でいっぱいです」という表現 be full of ~ で、The museum is full of interesting things. とするのが正解です。この問題では正解者のおよそ半分に及ぶ16%の受験者が The museum has interesting things とまず文をつくり、その後に付け足しのように of full.をつなげたものと思われます。単純にこの知識を持ち合わせていなかったことも原因として挙げられますが、およそ6割の中学生が中1段階でこの表現を習っている点を踏まえると、もう少しじっくり考えれば正解に導けた受験生もいたのではないかと思われます。
9(2)〔正答率29.4%〕読解
ここでの文章はポールがスピーチを行った内容です。
(本文抜粋) I was surprised at the Japanese classroom system, too. In the U.S., teachers usually have their own classrooms. They stay there and teach their subjects, and students move to their next class during every break. But in Japan, students have their own classrooms and take classes of many subjects there, right? Teachers visit them, so students don’t leave their classrooms very often. Students only leave their classrooms for some subjects like music and P.E. I think this system is good. We can enjoy the time between classes with our classmates.
ポールが下線部をよいと考える理由をふくんだ文を1 文で抜き出し、その最初の2 語を書く問題です。
(多かった誤答)In the 15.3% They stay 11.1%
下線を含む一文は「私は日本の教室の制度にも驚きました」という意味です。
この問題では「日本の教室の制度」に驚いた理由を聞いているのではなく、それを良いと考えた理由が問われている点が問題を複雑化していると思われます。驚いた理由であれば誤答に見られるように直後1、2文の抜き出しとなりがちですが、ここでは良いと考えたという明確な根拠が求められます。それがこの段落最後から2番目の一文である I think this system is good.「この制度(日本の教室の制度)はいいものだと思う。」にあり、その後に「ぼくたちは授業の間の時間(休み時間)に、同級生と楽しい時間を過ごせる」と続き、この一文に理由が含まれています。抜き出すべき文が下線部から離れているという点で難易度が高かったと考えられますが、設問内容をきちんと読まずに、驚いた理由が問われているものと早合点した受験生も多かったのではないでしょうか。長文問題が最後に位置されているため、残り少ない時間となりミスを犯さないように時間配分を意識した取り組みを心がけましょう。
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