講評
2025年 6月実施 中1
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2025年 6月実施 中1
中1
数学
平均点/満点 | 73.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 25問 |
平均点は、想定を上回る結果になりました。大問別では、特に3(グラフの読解が必要な文章題)と5(円を利用した平面図形)で想定を大きく上回っていることから、小問集合の2までを手早く正確に処理し、3以降にしっかり時間を費やすことができた受験生が多かったのであろうと思います。
1(7)〔正答率72.0%〕正負の数の計算(累乗・加減)
(最も多かった誤答)「15」10.5%
1は計算の小問集合であり、本問は -32-(-4)2+31 を計算するだけの問題です。とはいえ、マイナスの数と累乗が混合してくると、間違ってしまう受験生が続出します。-32-16+31=-17 のようにして、途中式も書きながら丁寧に計算していくことが大切です。
「15」という誤答がやや目立ちましたが、これはおそらく (-4)2 の符号(プラス・マイナス)を間違えて、-32+16+31=15 のような計算をしたことによるものでしょう。複雑な計算処理ではミスが起こりやすいので、面倒くさがらずに途中式(式整理)を書くようにしましょう。
2(3)〔正答率76.6%〕正負の数(整数の個数)
(最も多かった誤答)「5個」9.2%
「-2.6と3.2の間に、整数は何個あるか」という問題であり、あてはまる整数は小さいものから順に -2, -1, 0, 1, 2, 3 なので、正解は「6個」です。
「5個」という誤答が目立ちましたが、これはおそらく0を含まなかったことによるものでしょう。この手の問題で気をつけておきたいのは、0は整数ですが自然数ではないということです。本問は整数を答えるので、0を含めて数えましょう。
2(7)〔正答率51.5%〕平面図形(角度)
(最も多かった誤答)「118.5度」11.5%
次の図で AC=BC の場合、角 \( x \) は何度になるのかを答える問題です。
AC=BC という条件を守らずに、図の見た目から AB=AC という思い込みをしてしまうと、角B=角C=(180-57)÷2=61.5(度) となり、角 \( x \) =180-61.5=118.5(度) のような間違いをしてしまいます。
正しくは、条件である「AC=BC」をしっかり守って、次の図のように書き込みを行い、角 \( x \) =57+57=114(度) のようにして求める必要があります。図の見た目よりも、条件文(設定文)を優先するように心がけましょう。
3(2)〔正答率31.8%〕ともなって変わる量(タクシーの料金)
(最も多かった誤答)「3400円」22.4%
「走行距離1.5kmまでは料金が一律600円で、それを超えると0.3kmごとに100円ずつ加算されるタクシーに10km乗車すると、乗車料金は何円になるのか」を答える問題です。
10-1.5=8.5(km) 乗車する間に、100円の加算が何回行われるのかを考える必要があり、それを求める式は、8.5÷0.3=28 あまり 0.1 となります。
ここで注意すべきは、100円の加算は28回ではなく (28+1=)29回 であるという点であり、正しい乗車料金は、600+100×29=3500(円) となります。
「3400円」と答えた受験生は、100円の加算回数を28回として計算したのだと思われます。しかし、加算回数が28回の場合、走行距離は 1.5+0.3×28=9.9(km) となり、10kmには少し足りません。このような検算を行うことで、自身のミスに気づいて正しい答えに修正できた受験生もいたのではないかと思います。
一発で問題を正しく解ききる力も大切ですが、テスト中に自身のミスに気づいて修正できるかどうかも、テストにおいては非常に重要な要素の1つです。テストだけでなく普段の学習においても、見直しや検算をできるだけ行うように習慣づけておきましょう。
中1
国語
平均点/満点 | 68.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 28問 |
2(知識・文法)が想定をやや下回り、5(短歌の鑑賞)が想定をやや上回った他は、ほぼ想定通りの結果でした。2(知識・文法)の正答率が低くなった要因としては、2(6)敬語の正答率が想定を大きく下回った影響が大きいといえます。
1(1)〔正答率37.5%〕漢字の読み 骨身
(多かった誤答)「こつしん・こっしん」46.1%
問題文「骨身にこたえる。」をもとに、「骨身」の読みを答える問題です。「骨身」という熟語自体、単体で用いられるよりも、問題文にある「骨身にこたえる」や「骨身にしみる」といったフレーズの中で使われることが多い言葉です。
誤答の大半は、「骨」・「身」をそれぞれ音読みしたものでした。熟語を覚える際は、その言葉を実際にフレーズの中で使うことを想定して学習しましょう。
2(6)〔正答率30.5%〕敬語 まいる
(多かった誤答)「むかい」17.3% 「たずね」16.1% 「おいき」10.3%
問題文「明日、母があなたのお宅に【いき】ます。」をもとに、【いき】をひらがな3字の敬語に直す問題です。
まず、答える敬語が尊敬語・謙譲語・丁寧語のいずれにあてはまるか考えます。問題文中で「いく(行く)」という動作をするのは「母」であり、「母」は「あなた」に敬意を向けています。したがって、「いく」の謙譲語「まいる」を使って、問題文の「お宅に~ます。」にあてはまる形に直せばよいことになります。「まいる」を「~ます」に続くよう連用形に活用すると、「まいり」になります。したがって、正解は「まいり」になります。
誤答として多かったのは、「むかい」・「たずね」でした。これらはいずれも「いく」という動作の主体が「母」であることは理解できているものの、敬語ではないので正解にはなりません。
次いで多かったのは「おいき」でした。これは「いく」の謙譲語「お行きする」だと思われますが、「お宅に~ます。」にあてはまる形になっていません。
4(2)〔正答率19.9%〕選択 言いかえ ヒント
筆者は、この問題の傍線部の前後で、「木の使われ方がどのように変化したかを、彫刻の用材を通してさぐってみたら、ヒントが出てくる」と考えています。つまり、筆者にとって、「木の使われ方がどのように変化したか」を調べることは、ヒントを得るための「手段」です。
これに対して、最も多かった誤答選択肢エの末尾は「木がどのように使われたかを知るためのヒント」となっており、「木の使われ方がどのように変化したか」を知ること自体が筆者の「目的」であるかのような書きぶりになっています。そのような内容は本文中にないので間違いです。また、選択肢エは、単なる「手段」が筆者の「目的」にすりかわっているので間違いだという言い方も可能です。
論理の筋道を注意して読めば、選択肢エの内容は明らかな間違いだと分かりますが、傍線部の近くにある言葉に注目するだけでは、かえって誤答しやすい形になっています。選択問題を解く際は、読解が不十分なうちは答えを確定させず、正解の確信が得られるまで答えを保留することも大切です。
5(4)〔正答率45.7%〕選択 短歌の鑑賞
「夜が迫ったころ、水面が光に照らされて見えるという静かな光景が描かれている。」という鑑賞文に合う短歌を、短歌C~Fから1つ選ぶ問題です。
短歌Dには「たそがるる」という表現が含まれており、「夜が迫ったころ」という鑑賞文の説明と時間帯が合致します。また、「水」という言葉が含まれており、「水面」が描写されていることとも合致しています。
一方、誤答として最も多かった短歌Eには「夜の空のみどり」という語があります。「夜の空」とはっきり書いてあることから、この「みどり」は「緑色」ではなく「黒」を表す言葉だと判断できます。以上のことから、短歌Eで描写されているのは「夜の迫ったころ(=夕暮れどき)」ではなく、夜中の情景なので、鑑賞文の説明とは一致しません。
正誤を判断する選択問題においては、間違いといえる部分が一部でも含まれる選択肢は正解になりません。細かい点まで疎かにせず細かく検討することが肝要となります。
中1
英語
平均点/満点 | 70.1点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 34問 |
アルファベット1・つづり4・文法5~7・読解9~10は、ほぼ学年相応に身についているといえます。アクセント2・発音3は想定を下回りましたが、読解9がそれをカバーしうる結果に至ったことで試験全体の正答率はほぼ想定通りとなりました。
8(2)〔正答率37.0%〕書きかえ
That is my cap. の下線部を「1つのリンゴ」にかえた疑問文になるように
( ) ( ) ( ) ( ) ? の ( ) に適当な語を入れる問題です。
(多かった誤答)疑問文ではない文 31.5%
日本語で表すと「あれは私のぼうしです」という英文の「私のぼうし」を「1つのリンゴ」に変えて疑問文にする問題です。リンゴ apple は母音で始まる語なので直前の冠詞 a は an になり、疑問文に変えることから be動詞を主語の前(文頭)に置くという2段階の作業が必要となります。この問題のポイントとなる an の書きかえは理解できているにもかかわらず、「疑問文に」という問題にある表現や、( ) の後ろにあるクエスチョンマークにまで注意が及ばず肯定文のまま答えを書いてしまったため得点につながらなかった解答が正解者と同じくらいの率で見られました。知識が無かったことで得点できないのであれば仕方がありませんが、問題をしっかり読めば正解できていた受験生も少なからずいたのではと思われる点で残念でした。
8(3)〔正答率23.7%〕書きかえ
My name is Sato Minami. の下線部が答えの中心となる疑問文になるように
( ) ( ) name? の ( ) に適当な語を入れる問題です。
(最も多かった誤答)What your 39.7%
与えられた文は「私の名前は佐藤みなみです」という意味です。佐藤みなみという名前が答えとなる疑問文を作るので、「あなたの名前は何ですか」や「あなたはだれですか」という疑問文が考えられますが、文末に name があるので前者を用いて What is your name? が考えられます。しかしそれでは ( ) が不足するのでここでは短縮形の What’s を用いることになります。正解者を大きく上回る率で What your という誤答が見られた点からも、英文には動詞(be動詞・一般動詞)が必要である点を再認識したいものです。
10(3)〔正答率9.0%〕読解
中学生のマックスと里穂が話している場面の一部です。
(本文抜粋)
Riho : The school festival is in fall every year. It’s usually on the fourth Wednesday and Thursday in October.
Max : So, it is on October ( ) and ( ) this year.
カレンダーを参照して ( ) に入る日付を表す語を書く問題です。
(多かった誤答)序数でない日付31.6% 曜日14.8% 月10.0%
本文の会話内容は
里穂 :学園祭は毎年秋にあるのよ。たいてい10月の第4水曜日と木曜日よ。
マックス:じゃあ、今年は10月 ( ) と ( ) だね。
という意味です。
カレンダーからこれらにあたる日付を探すと、10月22日と23日となることがわかります。英語で日付を表すときは、順番を表す言い方=序数(first、second、third、…)を使うので、twenty-two ではなく twenty-second、twenty-three ではなく twenty-third という表現になりますので注意しましょう。この問題の問われ方で「日付を表す語を書きなさい」と指示されているにもかかわらず、受験者のおよそ四分の一で曜日や月の名前の解答例が見られました。確かに、丁寧に問題を読まなくても問われている内容が判断できるというパターンも多くあるため、流し読みしてしまうこともあるかもしれませんが、選択問題でも「あてはまるものを選びなさい」ではなく「あてはまらないものを選びなさい」のような場合もありますので、細部にまで注意を払えるように心がけてください。
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