講評
2024年 11月実施 中3
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2024年 11月実施 中3
中3
数学
平均点/満点 | 54.2点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 25問 |
平均点は、ほぼ想定通りの結果となりました。大問別で目立った部分に注目すると、3(関数 \( y=ax^2 \) )で想定を下回った一方で、4(合同の証明問題)は想定を上回りました。7(場合の数)は想定通りではありましたが、やはり場合の数を苦手とする(苦手意識が強い)受験生が少なくなかったように感じます。7に費やせる時間をどれだけ残せたか次第ではあるかと思いますが、(1)を正解しきるくらいの力はつけておきたいところです。
2(8)〔正答率62.2%〕空間図形(投影図、三角柱の表面積)
(最も多かった誤答)「48cm2」 … 18.4%
上の図のような投影図をもとに立体の表面積を求める問題であり、正答率自体は低くはないのですが、「48cm2」という誤答がやや目立ちました。この立体の体積を求めると「48cm3」になるので、おそらく体積と表面積を混同して答えていたのだろうと思われます。
このようなミスを減らすためには、答えを書く前にもう一度問題文を読み、問われているものが何なのかを再確認する習慣をつけておくことが大切です。
また、計算の際には常に単位を意識しておくことも重要です。解答欄にはあらかじめ単位が記載されている場合が多いので、単位に注目する習慣をつけておけば、自身のミスに気づける可能性が高くなります。
3(1)〔正答率54.4%〕関数 \( y=ax^2 \) の利用(長方形の1辺)
「\( a-0.25a^2 \)」のような、式整理が完了していない状態(途中式のまま)で答えているものが12.5%見られました。問題の最初のページに書かれているように、答えに文字を含む場合は、(計算を最後まで済ませて)できるだけ簡単な文字式で書き表す必要があります。同様に、答えに分数を含む場合は、既約分数にして答えるべきということも、あわせてこの機会に覚えておいて下さい。これらのことは、普段の学習から習慣づけておくようにしましょう。
4(1)〔正答率72.6%〕図形の性質と証明(三角形の合同)
図形(合同三角形)についての証明問題です。三角形の合同条件の記述部分をいくつかの要素に分け、要素ごとに2点ずつの部分点(合計8点)を与える方式で採点しております。採点結果の主な内訳は次のようになりました。
①8点…55.2%
②6点…7.9%
③4点…18.3%
④2点…8.1%
④無答…8.0%
前回のテストのときの証明問題と比べると、正答率(部分点を含めた取得得点)がずいぶんと高くなり、無答率がかなり下がっていました。この1年で、証明問題に対する受験生の解答作成力が高まってきたことを強く感じます。
6(1)〔正答率56.0%〕2次方程式の活用(花壇の面積の割合)
(最も多かった誤答)無答…9.5% 「84%」…7.8%
問題の図では中央付近にあった「通路」を、上の図のように、まずは端に寄せてから計算するという、出題頻度の高い典型問題です。答えられなかった(無答だった)人は、このタイプの問題は必ず得点源にできるようしっかり復習しておきましょう。
また、この問題の正解は「16%」という解答なのですが、「84%」という誤答がやや目立ちました。問われているのは「何%減少したのか」であって、「(はじめと比べて)何%になったのか」ではありません。問われているものが何なのかを取りちがえることがないように、問題文の読解は慎重かつ丁寧に行いましょう。
中3
国語
平均点/満点 | 59.7点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
2(知識・文法)の正答率はほぼ想定通りでした。その他の大問はいずれも想定を上回っていました。配点の大きい読解問題の正答率がいずれも高くなった結果、試験全体の正答率は想定を上回りました。
1(6)〔正答率56.1%〕漢字の書き 朗報
(多かった誤答)「朗」を「郎」としたもの22.5% 「報」のみ答えたもの3.8%
「朗」の誤字が多くみられました。「朗」の誤字としては、上に挙げた「郎」のほか、「労」・「老」などがありました。また、解答欄の「朗」の部分が空白で、「報」のみを答えている答案も多くみられました。
2(4)〔正答率1.3%〕同音異義語 基幹
(多かった誤答)「機関」60.2% 「〇」12.8%
読解問題を含めて、今回の試験で最も正答率が低かった問題です。
問題文(国の期間産業を発展させる。)中の「期間」の漢字の正誤を確認した上で、それが合っているなら「〇」と答え、間違っているなら同じ読みの言葉を漢字で答える必要があります。問題文の内容をふまえて考えると、「国のキカン産業」とは、「国の経済活動を支えている最重要な産業分野」を指していることが読み取れます。したがって、ここで使うべき言葉は「期間(ある時から別の時までの間)」ではなく「基幹」です。
「基幹産業」という言葉は、社会科の教材等でも使われます。同音異義語を判断する問題では、国語以外の科目の知識を援用できることもあります。各科目の教科書などで目にした言葉や表現についても、意味や用法が不明確な場合は国語辞典や漢和辞典を引くようにしましょう。
3(3)〔正答率48.3%〕選択 ミシンを持ってきた理由
棟方志功の妻であるチヤが、子供たちと疎開する際に工業用ミシンを持参した理由を、4つの選択肢の中から選ぶ問題です。
誤答の中では、選択肢ウの選択率がひときわ高くなっています。選択肢ウの内容(夫と離れて幼い子どもたちを4人も連れて遠い土地へ出かけることに強い不安を覚え、精神的にすがるものが欲しかったから。)は、おおむね妥当です。しかし、チヤが疎開先にミシンを持っていく理由は、単に「精神的にすがるもの」が必要だからではなく、いざとなったら志功に代わって自分が裁縫の仕事をして家計を支えようと決意していたからです。そして、ミシンは不安に対するお守りではなく、今後に向けたチヤの決意を支えるものだという内容が本文中で明示されているので、選択肢ウは間違いになるともいえます。
この問題のように、複数の選択肢を比較する問題では、各選択肢を幾つかの部分に分割した上で、それぞれの部分についてどちらの選択肢がより適当なのか(あるいはどこが間違っているのか)を具体的に検討する必要があります。正しい内容を含んでいる選択肢も、誤りを1か所でも含む場合は正解になりません。特に、絞り込んだ2つの選択肢の中から答えを最終的に決定する際には、より精密に正誤を判断するよう心がけましょう。
4(5)〔正答率54.1%〕抜き出し 言語の不思議な点
(多かった誤答)空欄1のみ誤答していたもの 16.1% 空欄2のみ誤答していたもの 14.3% 空欄1・2をともに誤答していたもの 15.5%(無答を含む)
問題文中の空欄にあてはまる言葉を、問題の条件にしたがって本文中から2か所抜き出して答える問題です。この問題全体の正答率は54.1%ですが、誤答した答案も、空欄1・2のうちいずれかは正解しているものが多くありました。
この問題全体の無答率(空欄1・2がともに無答だった答案)は9.5%でした。空欄別にみてみると、空欄1の無答率は13.2%だったのに対し、空欄2の無答率は24.7%と、空欄2の方が無答率は高くなっていました。
その一方で、誤答のバリエーションは、空欄2よりも空欄1の方が多くなっていました。空欄2は、空欄1よりも正解の語を見つけにくかった代わりに、正解と見紛いやすい表現は空欄1よりも少なかったといえそうです。他方、空欄1は答えの候補になる言葉が見つかりやすい代わりに、いったん答えを解答用紙に書きつけたあとも注意深く見直しを続けないと正解にたどりつきにくい問題だったといえます。
抜き出し問題の中には、この問題のようにタイプの異なる複数の空欄を両方とも正解しないと得点できないケースがあります。詰めの甘い空欄を残さないよう、試験を受ける際は最後まで見直しを続けるようにしましょう。
5(2)〔正答率64.0%〕返り点
(多かった誤答)※(一)・(二)・(レ)…( )の直前の漢字に( )内の返り点を付けていることを表します
「徒施(一)功用多(二)」9.4% 「徒施(レ)功(一)用(二)多」5.8% 「徒施(レ)功用多」5.8%
書き下し文(徒に功用を施すこと多し)をもとに、漢文(徒施功用多)に返り点を付ける問題です。書き下し文より、「徒施功用多」を読む順番は「徒→功→用→施→多」であることがわかります。この順番で漢字を読めるように返り点を使うと、正解は「徒施(二)功用(一)多」という形になります。
誤答として最も多かった「徒施(一)功用多(二)」は、二点が一点より後に置かれており、これでは漢字を読む順番を適切に変更できません。二点が先で一点が後に来るという原則が身についていません。
また、次いで多かった「徒施(レ)功(一)用(二)多」・「徒施(レ)功用多」は、ともに「施」にレ点を付けたために、二字熟語である「功用」を上から順に「功→用」と読むことができなくなっています。
このように、漢文に返り点を打つ問題では、元の書き下し文を照合することで自分の答えが正しいかどうかを確認できます。入試を受験する際も、問題の条件を過不足なく満たすまで根気強く返り点の振り方を見直すようにしましょう。
中3
英語
平均点/満点 | 57.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 27問 |
2(文法)・3(書きかえ)・4(整序)・6・7(読解)は、ほぼ学年相応に身についているといえます。5(英作文)は想定を下回りましたが、1(リスニング)がそれをカバーしうる結果に至ったことで試験全体の正答率はほぼ想定通りとなりました。
2(3)〔正答率69.0%〕適語補充
私は今朝、朝食をとる時間がありませんでした。
I didn’t have time ( ) have breakfast this morning.
日本文の内容に合う英文になるように ( ) に適当な語を入れる問題です。
(多かった誤答)that 6.8%
「朝食をとるための時間」という表現におきかえて考え、不定詞の形容詞的用法を用いる問題です。これに類似した最近の出題問題では95%前後の正答率が続いていましたが、今回は少し残念な結果となりました。誤答例としては that 以外に which や I なども見られた点より関係代名詞を用いた文と勘違いした受験生が今回は増えてしまったものと思われます。
5(1)〔正答率35.1%〕英作文
私には東京で暮らすおじがいます。
I have ( ) ( ) ( ) lives in Tokyo. の ( ) に適当な語を入れる問題です。
(多かった誤答)an ミス 23%
「東京で暮らす」が「おじ」を修飾しているので関係代名詞を用いる問題です。この問題のポイントである関係代名詞 who[that] が判断できて、さらにおじ uncle の正しいつづりもかけていながら、中1レベルの母音の前の冠詞を見落として an でなく a と解答した受験生が23%見られました。uncle、who で誤りがあった受験生も含めると、an のミスはその倍近い誤答数に及びます。この様なミスは他の問題にも多く通じる部分がありますので、意識してチェックできるような時間配分調整が望まれます。
7(2)〔正答率50.0%〕適語選択
Also, too many redeliveries are not ( ) to the environment.
ア bad イ more ウ friendly エ busier
この問題は「再配達の問題と今後の対応」について書かれた長文を抜粋したもので、 ( )にあてはまるものを選択肢の中から選びます。与えられた英文を訳すと「また、多すぎる再配達は環境に( )ではありません」となりここでは friendly「友好的な、(環境などに)やさしい」を選択します。知識として friendly をまず選択するのは難しいと思われますが、再配達が問題だと述べられているという全体の内容を念頭において選択肢を1つずつ検証していけば、消去法で答えに導ける内容と思われます。
中3
理科
平均点/満点 | 54.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 36問 |
平均点は、ほぼ想定通りの結果になりました。大問別では、頻出テーマの計算問題を含む2(生物)で想定を上回った一方で、あまり見かけないテーマの問題であった4(大地)や、まだ習熟度が低いであろう5(運動)で想定を下回りました。4では、文章と図をもとにして海山ができる過程などをイメージする必要があり、高い考察力が求められます。5でも、テープの記録をもとに物体の運動をイメージし、正しく分析できるかどうかが勝負所です。これらのように、理科では『動き』のイメージが重要なテーマがいくつかありますので、苦手な人はこの際にしっかり復習しておきましょう。
1(3)〔正答率52.3%〕タンパク質の消化と吸収
(多かった誤答)「(空欄A)を間違えた」12.6% 「(空欄C)を間違えた」16.7%
タンパク質の消化で最も重要なのは、最初にはたらく消化液がだ液ではなく、胃液であるということです。これについての問い(空欄A)を間違えた受験生が、全体の12.6%いました。タンパク質は、まずは胃液に含まれる消化酵素ペプシンによって消化され、その後はすい液や小腸の壁に存在する消化酵素によって消化されます。
そして、タンパク質は最終的にはアミノ酸に変わり、柔毛の毛細血管の中に取りこまれます。これについての問い(空欄C)の不正解者は、全体の16.7%いました。
なお、柔毛のリンパ管のほうに取りこまれる栄養は、脂肪が消化されてできる脂肪酸とモノグリセリドです(ただし、リンパ管内で再び脂肪にもどります)。タンパク質だけでなく、その他の栄養の消化などについても、あわせて復習しておきましょう。
4(4)〔正答率22.7%〕太平洋プレートの移動方向の変化
(最も多かった誤答)「イ(西北西から北北西に変化)」42.2%
問題で与えられている図などをもとに、大昔からのプレートの移動方向を推測する問題です。正しくは、下の図のように考えて、ア(北北西から西北西に変化)となります。
プレートの移動方向は、この図の大きな矢印のように、大きく2種類に分けられますが、どちらが先なのかを間違えた受験生が多かったようです。
図中の( )内の数字(形成年代)を参考にすると、この中で最も古い時代にできたものは明治海山であり、逆に、最も新しい時代にできたものがハワイ島です。このことから、「北北西への移動」が先であり、「西北西への移動」が後ということが分かります。このあたりの分析は、次の(5)の計算問題にも関係してくることですので、慎重に考えて判断したいところです。
5(2)〔正答率32.2%〕平均の速さを求める計算
(最も多かった誤答)「12(12.0)cm/秒」12.5%
記録タイマーに通したテープの結果をもとに、運動した物体の平均の速さを求める問題です。「12(12.0)cm/秒」という誤答がやや目立ちましたが、これはおそらく各テープが1秒ごとの記録であるという誤った思いこみ(あるいは読み違い)が原因でしょう。
正しくは、「1秒間に60回打点する記録タイマーで6打点ごとに切り取ったテープ」と書かれていますから、各テープは0.1秒ごとの記録であるということになります。
このような長文形式の問題では、文中に出てくる数値に下線や丸印などをつけながら読むようにしましょう。そうすることで、勝手な思いこみなどによるミスを減らすことができます。
7(1)〔正答率30.7%〕温暖前線の特徴
まずは文中にある「乱層雲」というキーワードから、本問が温暖前線についての問いであるということをみやぶる必要があります。ここを取り違えて、(温暖前線ではなく)寒冷前線についての問いであると判断して答えたであろうという誤答が、少し目立ちました。
なお、寒冷前線の場合は、乱層雲ではなく積乱雲がキーワードになることが多いです。雲以外では、前線通過時の風向の変化や気温の変化なども重要なキーワードになります。このあたりの知識についても、あわせて復習しておきましょう。
中3
社会
平均点/満点 | 54.5点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 43問 |
1は地理・歴史・公民・時事の基本確認問題です。時事分野も含め多くの問題が想定通りの結果でしたが、地理分野で想定を大きく下回る問題が2問あったため、大問全体では想定をやや下回る結果となりました。一方、2「地理」は想定を上回りました。前半が世界地理、後半が日本地理の問題でしたが、特に前半が想定を上回りました。
あとの大問はほぼ想定通りであったため、全体としてはほぼ想定通りとなりました。
1(1)〔正答率25.2%〕地中海性気候の雨温図
問題中の雨温図が、選択肢ア「ロサンゼルス(アメリカ合衆国)」・選択肢イ「ジャカルタ(インドネシア)」・選択肢ウ「リヤド(サウジアラビア)」・選択肢エ「モスクワ(ロシア)」のいずれの都市のものかを記号で答える問題です。
選択肢ア~エはすべて北半球にある都市なので、気温を示す折れ線グラフはいずれも「上に凸」の形になり、年平均気温や年間の気温変化の幅を考慮しないと違いが見分けにくいです。また、年間降水量が少なく冬に降水量が比較的多いという特徴が複数の都市に該当するなど、降水量のグラフも判断の難しい点を含んでいました。このように気温・降水量ともに判断が容易ではなかったために、正答率は低くなりました。
半数以上の受験生が、選択肢ウ「リヤド(サウジアラビア)」と答えていました。年降水量が少ないことから砂漠気候と判断したと考えられます。しかし、リヤドの雨温図なら年平均気温が25度を超えますし、年降水量もさらに少ないです。雨温図の問題では降水量だけでなく、気温にも注意しましょう。
2(6)〔正答率34.9%〕やませの影響が強い東北地方
(多かった誤答)※各誤答の数値は互いに重複している部分を含みます
「季節風(やませ)が冷やされる」という内容を欠くもの 41.4% 「海流(親潮・千島海流)が冷たい」という内容を欠くもの 24.0% 「海流」についての言及を欠くもの 16.8%
6~9月にかけて、岩手県の太平洋沿岸にある都市Hの平均気温が低くなる原因を説明する記述問題です。
問題文中に「都市の周辺の気候に影響する海流と風の影響に触れた上で」という条件が付いているので、海流(親潮=千島海流)と、風(夏の季節風=やませ)の関係をふまえた上で、それらが気温低下に及ぼす影響について説明する必要があります。
6~9月にかけて、岩手県の太平洋沿岸部には海から陸に向かって季節風が吹きます。都市Hの沖には寒流である親潮(千島海流)が北から南に向かって流れており、この寒流の上空を通過すると、夏の季節風は冷やされます。この冷たい夏の季節風は「やませ」と呼ばれ、6~9月にかけて岩手県の太平洋岸の気温を下げる要因になっています。すなわち、「寒流の親潮によって冷やされた、夏の季節風であるやませが吹く」ことによって、都市Hの夏の平均気温は低くなります。
誤答した答案を見てみると、海流と風の関係を具体的に説明できていない答案が多くありました。また、「海流」について言及できていない答案も見られました。記述問題を解くときには条件を見落とさないように注意しましょう。
3(2)〔正答率36.5%〕弥生時代の集落の様子
弥生時代の集落の説明として「適当でない」選択肢を1つ選ぶ問題です。
正解の選択肢エには「貝塚」という言葉が、最も目立った誤答の選択肢ウには「竪穴住居」が含まれています。どちらも縄文時代のキーワードですが、「貝塚」は縄文時代のみの特色であるのに対し、「竪穴住居」は庶民の住居として縄文時代以降にも使われています。
4(2)〔正答率38.4%〕寛政の改革で行われた政策
寛政の改革でおこなわれた政策について正しいものを選ぶ問題です。最も多かった誤答は選択肢エでした。株仲間を解散させたのは松平定信(寛政の改革)ではなく、水野忠邦(天保の改革)です。江戸の三大改革についての理解が不十分です。一つ一つの内容を覚えるのではなく、表などを作って比較しながら覚えるとよいでしょう。
5(1)〔正答率18.1%〕天皇の国事行為
日本国憲法の天皇に関する条文を読んで、「 X に関する行為」にあてはまる言葉と、その内容について含まれないものを答える問題です。〈言葉〉と〈記号〉を両方正解しないと得点を与えられないので、正答率は18.1%になりました。
この問題に関しては、〈言葉〉と〈記号〉それぞれの解答を分析しました。グラフでの「正解%」が18.1%を超えることにご注意ください。
〈言葉〉については、「 X に関する行為」=国事行為なので、 X にあてはまる言葉は「国事行為」ではなく「国事」のみです。全体の3分の1を超える受験生がこの点を誤認し、「国事行為」と答えて間違えていました。資料を読む問題は、資料に合わせて知識を応用する力が必要です。
〈記号〉については、選択肢ア「衆議院の解散」を選んで誤答した受験生が多くみられました。天皇は「内閣の助言と承認」により、儀礼的に何かを命令したり召集したりすることはありますが、選択肢ウのように「指名」することはありません。天皇の国事行為については多岐にわたるので、整理して覚えましょう。
5(7)〔正答率35.4%〕国会と内閣の関係
「内閣信任・不信任の決議は、衆議院・参議院ともにおこなうことができる」という文と「内閣を構成する国務大臣は、その過半数が衆議院議員でなければならない」という文の正誤を問う問題です。ともに正しいとする選択肢アは少なかったものの、残りの選択肢を選んだ割合は均等に近い結果となりました。衆議院・参議院の違いについては入試では頻出です。
5(8)〔正答率45.5%〕裁判員裁判
この問題では、裁判員裁判がおこなわれるのは「地方裁判所でおこなわれる刑事裁判」であるという知識が問われています。
最も多かった誤答は、選択肢ウ「高等裁判所でおこなわれる刑事裁判」でした。裁判員裁判が刑事裁判であるという知識は定着していても、どの裁判所でおこなわれる裁判かという知識は身についていないことがわかります。各裁判所の役割を整理しておきましょう。
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