講評
2024年 11月実施 小4
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2024年 11月実施 小4
小4
算数
平均点/満点 | 59.2点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 25問 |
ほぼ想定どおりの平均点になりました。4と8は、結果が想定を大きく下回りました。
2(4)〔正答率61.3%〕文章題(順序)
(最も多かった誤答)「87人」19.0%
次の会話文を読み、たくみさんが持っているカードの枚数を求めます。
たくみさん
「ぼくが持っているカードのまい数は、かおりさんより 15 まい多いです。」
かおりさん
「まことさんはカードを 36 まい持っていて、それは、わたしが持っているカードのまい数の 2 倍です。」
最も多い誤答になった考え方は、かおりさんの「36枚」「2倍」とたくみさんの「15枚多い」をつなげ、36×2+15=87(人)としたものです。
文章題で「~倍」が書かれていると、このようにかけ算にしてしまいがちですが、かおりさんの発言を正しく読むと、36÷2の式を作るのが正解です。
また、このような会話文を使った文章題はめずらしいので、正しく読み取ることができなかった受験生も多かったと考えられます。
6(2)〔正答率31.7%〕四角形の性質(選択問題)
(最も多かった誤答)「ア、イ、オ」19.2% 「イ、ウ、オ」16.8%
次のア~オの四角形から、2本の対角線が垂直に交わるものをすべて選ぶ問題です。
選択された記号の割合は次のようになります。
(これは、たとえばアを解答に書いた答案が41%ある、ということを表します)
ア … 41%
イ正解 … 85%
ウ … 33%
エ … 8%
オ正解 … 76%
このように、大半の受験生は、正解の形(イとオ)を見つけることはできていましたが、間違った形で、特にアやウまで余分に選択したことによる誤答が目立ちました。
なお、選択された記号の個数の割合を調べると、次のようになっています。
7(2)〔正答率37.0%〕数作り (3)〔正答率37.8%〕数の性質
(2)(最も多かった誤答)「6987543210000」33.8%
(3)(最も多かった誤答)「一万の位」30.2%
(2)は、次の14個の数字を並びかえて70兆に最も近い数を作る問題です。
1 2 3 4 5 6 7 8 9 0 0 0 0 0
正解が70兆より大きい数か小さい数かわからないので、2つの数を作ってみて比較するのが正しい考え方です。
大きい方の数 … 7000012345689
小さい方の数 … 6987543210000
すると、正解は大きい方数であることがわかり、最も多かった誤答は、小さい方の数を答えたものでした。
数の大小の比較をするときは、このように、数の桁をそろえて縦に並べて書くと、ミスを減らすことができます。
⑶では、まず次の計算と答えが示されます。
67395×4218=284272110
そして、次の計算の答えに、0が一の位から何の位まで連続して並ぶかを答える問題になっています。
67395000×421800
一見、計算問題のように思えますが、最初に示された計算結果(0が一の位に現れる)を理解しておけば、計算することなく「十万の位」と正しい答えを求めることができます。
最も多かった誤答である「一万の位」は、あとの計算式の0の数だけを見て答えたものと考えられます。
小4
国語
平均点/満点 | 56.1点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
5(論理的文章の読み取り)の正答率は想定を大きく下回っていました。一方、1(漢字の読み書き)・3(言葉の書きかえ)はいずれも想定を上回っていました。また、2(知識・文法)・4(文学的文章の読み取り)の結果はほぼ想定通りでした。このように大問によって多少の偏りはあるものの、試験全体としては順当に得点できた問題が多かったため、試験全体の正答率は概ね想定に沿った形になりました。
1(9)〔正答率59.6%〕漢字の書き 黄金
(多かった誤答)「王金」7.7% 「黄のみ・金のみ」4.3% 「横金」3.0%
「黄金」の書きを答える問題です。漢字2字で答える必要がありますが、「黄」または「金」の一字のみを書いて誤答しているケースが目立ちました。また、「黄」の誤字や、「金」を「全」と間違えている答案もありました。
「黄金」には、今回出題した「おうごん」のほかに、「こがね」という読み方もあります。「黄金色(こがねいろ)=黄金のように黄色に光る色」という言葉は、秋の稲穂が輝くさまを表すときなどによく使われます。このように2つの読みをもつ熟語も多数あるので、読み方による意味の違いにも気を付けて学習するようにしましょう。
2(2)〔正答率23.7%〕反対語 主観・客観
(多かった誤答)無答32.7% 「見」14.8% 「外」8.8%
「主観」と対の意味をもつ二字熟語「客観」の、1字目(客)を書いて答える問題です。上に挙げた「見」・「外」のように多く見られた誤答もありましたが、誤答のパターンは多岐に渡っていました。
「主観・客観」は反対語の問題としてよく出題されますが、「主観」・「客観」の概念やその違いを理解するのは小学4年生にとって簡単ではないかもしれません。日常生活の中でふれるメディア(テレビ・新聞・インターネット)や、小学校高学年以降の国語の長文問題で比較的よく使われる言葉なので、具体的な事例や用例にふれる中で、「主観(的)」・「客観(的)」とはどういうことかを理解するよう努めてください。
2(6)〔正答率33.6%〕修飾語
「明日には (ア)新年度の (イ)学校の (ウ)説明会が (エ)開かれる。」という文の中から、「明日には(傍線部)」が修飾している言葉を1つ選び、記号で答える問題です。正解は選択肢エ「開かれる」ですが、正答率は33.6%に留まりました。選択肢エが傍線部の直後になかったために、正解だと判断するのは難しかったようです。
誤答選択肢を見てみると、傍線部の直後にある選択肢ア「新年度の」の選択率が高くなっていたほか、選択肢ウ「説明会が」を選んで誤答した受験生も多くみられました。
ある言葉の被修飾語(直接修飾している言葉)を探すときは、その言葉(ここでは傍線部「明日には」)の語順を変えても文の意味が変わらないかどうかを確かめることが有効です。この文においては、傍線部「明日には」は、「開かれる」の直前に置き直して「新年度の 学校の 説明会が 明日には 開かれる。」としても、文の意味は変わりません。これは、傍線部「明日には」が「開かれる」を直接修飾しているためです。
4(3)〔正答率34.8%〕記述 かめきちがいなかった理由
(多かった誤答)※各誤答の数値は互いに重複している部分を含みます 文末表現が理由を表す形(から・ため)ではないもの 61.8% 本文中の口語表現をそのまま抜き出したもの 44.1% コータがかめきちを池に放したことにふれていないもの 35.3%
かつて主人公のコータが飼っていたカメの「かめきち」が、家からいなくなった理由を記述する問題です。
本文中で正解の箇所を含む部分は傍線部から14行ほど後にあるため、見つけるのは容易ではないと思われましたが、想定以上に多くの受験生が正確に文脈を捉えて答案を作成していました。まったく見当違いの誤答は想定より少なく、部分点を含む答案が多くみられました。
ただし、正解を含む箇所はコータの母親のセリフ「チビが来たから、もうかめきちはいらないって、公園の池に放したじゃない」の形をとっているので、このまま抜き出すのではなく、「いらないって」等の口語表現を、「いらないと言って」等と書き言葉に直す必要があります。また、かめきちを捨てたのがコータであることを示すために、主語である「コータが」を答案に補う必要もあります。
このように、本文の表現を加工するポイントが多岐にわたるため、全受験生の得点率は34.8%と記述問題としては比較的高いものの、この問題で満点を取った受験生は1.3%に留まりました。部分点を取るのは容易でも、満点を取るのは非常に難しい問題だったといえます。
この問題で部分点を得た人は、以上の指摘や解説をもとに自分がどのポイントで減点されたのかを理解し、次回以降の試験ではミスを改善するよう努めてください。
5(3)〔正答率51.3%〕抜き出し 指示語 それ
(多かった誤答)無答 22.8% 「ほかの掃除魚たちは」8.5% 正解の抜き出しミス 2.7% 「いわばプロの掃除屋」2.7% 「ニセクロスジギンポ」1.6%
指示語「それ」が指している9字の言葉を、本文中から抜き出して答える問題です。
無答を除くと、最も多かった誤答は「ほかの掃除魚たちは」です。指示語の直前にあるため目についたのだと思われます。また、「ニセクロスジギンポ」・「いわばプロの掃除屋」は、いずれも9字の言葉ですが、指示語「それ」の指している内容ではありません。他にも、指示語「それ」の指示内容とは無関係の9字の言葉を答えている受験生が多数みられました。指示語の抜き出し問題においては、抜き出した言葉を指示語にあてはめて文の意味が通るかどうかを確認することが大切です。解答字数に合う言葉が正解とは限らないので、あくまで文章内容の読解を主眼において解答しましょう。
正解(掃除して食べたえさ)の抜き出しミスも目立ちました。なかでも、「食」をひらがなで表記したものや、「えさ」をカタカナで表記したものが多くみられました。
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