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講評

2024年 6月実施 小4

小4

算数

平均点/満点 59.7点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
1. 大問別正答率(想定と結果)

3は結果が想定を大きく下回りましたが、3以外の大問の正答率が想定を少しずつ上回り、結果として全体的にはほぼ想定どおりの平均点になりました。

テスト 小4 算数 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

2(5)〔正答率59.0%〕文章題(順序)
(最も多かった誤答)「21人」31.2%

問題は、次のようになります。

 

(5)   人の子どもたちが1列にならんでいます。かえでさんは前からかぞえると12番目で、後ろからかぞえると9番目です。

 

最も多い誤答は、12+9=21(人)としたものです。ここでの12と9には、いずれもかえでさんが含まれているので、正しくは、12+9-1=20(人)です。
このように、順序と人数の関係では、その順位の人を人数に含めるかどうかに注意することがポイントになります。

 

3(2)〔正答率42.9%〕三角形と角度
(最も多かった誤答)「75度」20.3%

図1のような、合同な2つの正方形からそれぞれ直角二等辺三角形と直角三角形を切り取り、図2のように辺をくっつけてできた三角形の角イの大きさを求めます。

テスト 小4解答 算数 3-(2) テスト 小4解答 算数 3-(2)

 

正解は20+45=65(度)です。計算は容易なので、ミスをして75度になることはあまり考えられません。
この問題に類するものとして、一組の三角定規をくっつけたり重ねたりして角度を求めるものがありますが、受験生にとっては教科書や問題集で多く掲載されているのでなじみがあります。そこでは、直角三角形の一番小さい角は30度です。おそらく、75度と答えた受験生は、この問題の20度の角を30度としてしまい、30+45=75(度)と求めたものと想像されます。

 

8(1)〔正答率46.5%〕(2)〔正答率33.4%〕形作り
(1)(最も多かった誤答)「3種類」32.8%
(2)(最も多かった誤答)「36cm」17.4%

次のような、縦2cm・横3cmの長方形を、重ならず、すき間があかないように辺と辺をぴったりくっつけて並べ、四角形を作ります。

テスト 小4解答 算数 8-(1)

 

長方形を3個並べるとき、「(1)何種類の四角形ができるか。」、「(2)このときできる四角形のうち、まわりの長さが最も長い四角形の周りの長さは何cmか。」という問題です。
(1)の正解は、次の2種類です。また、周囲の長さは、左の図が22cm、右の図が18cmなので、(2)の正解は22cmです。

テスト 小4解答 算数 3-(2) テスト 小4解答 算数 3-(2)

 

(1)は、多くの受験生が「長方形を3個並べるから3種類」と考えてしまったものと想像されます。また、(2)では、長方形1つの周囲の長さが12cmなので、12×3=36(cm)としたようです。
このような問題では、頭の中で考えるより、作図してみる方が確実です。さらに、(1)で描いた図は(2)で使うことができます。精緻な図を描く必要はありません。フリーハンドで作図する習慣を身につけておきましょう。

 

小4

国語

平均点/満点 58.9点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
1. 大問別正答率(想定と結果)

想定から大きく外れた大問はありませんでした。1(漢字の読み書き)・2(知識・文法)・3(言葉の書きかえ)の学習内容は、学年相応に身についているといえます。4(文学的文章の読み取り)の結果も、ほぼ想定通りの結果でした。5(論理的文章の読み取り)は、想定をやや下回りましたが、順当に得点できた問題が多かったため、試験全体の正答率はほぼ想定に沿った形になりました。

テスト 小4 国語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(4)〔正答率36.0%〕漢字の読み 遠方
(多かった誤答)「えんほう」20.5% 「とうほう」16.1% 「とおほ(ぼ)う」6.6%

「遠方」の読みを答える問題です。「方」を「ぽう」と読めていない答案が目立ちました。
漢字が熟語の中で使われるときに、読みが「ほ→ぽ」のように「清音→半濁音」へと変化するケースは「方」の他にもあります。漢字の読みの問題でも頻繁に出題される内容なので、熟語になると音が半濁点に変化する漢字は特に気を付けて学習していきましょう。

 

2(7)〔正答率13.9%〕主語述語
(多かった誤答)「主語 イ・述語 オ」28.8% 「主語 ウ・述語 オ」23.7%

「(ア)日曜日の (イ)朝は (ウ)友だちと (エ)図書館に (オ)行きます。」という文の主語と述語を答える問題です。主語・述語が文中にないと判断した場合はそれぞれ「×」と答える決まりになっており、主語・述語について正確に理解していないと正解できません。
この文では、主語が省略されています。この文の述語は「(オ)行きます」ですが、その述語に対応する主語(=「行く」という動作を行う主体)が文中にはありません。このように通常の問題より難度の高い内容を含むため、正答率は低くなりました。
「(イ)朝は」という言葉が文中にありますが、これは主語ではありません。初学時には暫定的に主語は、「~は・~が という形の言葉」と習う場合が多いです。しかし、この問題における「(イ)朝は」のように、「~は・~が という形の言葉」が常に主語になるとは限りません。こうした主語の見極めは文法問題で頻繁に問われるので、この問題を間違えた受験生は主語・述語の定義とその見つけ方をしっかり再確認しておきましょう。

 

4(1)〔正答率67.5%〕選択 副詞
(多かった誤答)「A ウ B ア」28.6%

誤答の大半は、「A ウ B ア」でした。正解は「A ウ B イ」なので、空欄Bをどれだけ精査するかがこの問題のポイントだったことがわかります。空欄Bには、不満げな態度でわめき散らしている「ぼく」を、母親が見つめている様子を表す言葉「まじまじ」があてはまります。
最も多かった誤答の選択肢ア「せかせか」は、急いでいたり、慌てていたりする様子を表す言葉です。空欄Bに選択肢アをあてはめた受験生は、「ぼく」と母親を取り違えた(=どの登場人物があわてふためいていたのかを正確に読み取ることができなかった)ために間違えたのではないかと思われます。
文学的文章の本文に設けられた空欄を埋める問題においては、単に空欄の近くにある言葉をもとに答えを決めるのではなく、会話の流れや各登場人物の性格などを踏まえて冷静に判断することが必要です。

 

5(5)〔正答率55.8%〕選択 内容真偽

テスト 小4解答 国語 5-(5)

本文全体の内容をもとに、各選択肢の内容が正しいかどうかを判断する問題です。正解の選択肢ウを選べている受験生は半数以上いましたが、選択肢イ・エに惑わされて誤答した受験生が各15%程度いました。
選択肢イは、前半の「イヌとオオカミはよく似ている」という部分は正しいです。しかし、オオカミはイヌとよく似た狩りの仕方をする(=においをたどって獲物の足あとをたどる)という内容が書かれている箇所に注目すれば、イヌとオオカミは「獲物の足あとをたどる力には大きな差がある」というのは間違いだとわかります。この種の問題の誤答選択肢には、前半の内容が正しい場合でも、後半に間違った内容を必ず含んでいます。
選択肢エは、「イヌのにおいをかぐ力が人間よりすばらしい」という内容と、「(イヌの)胸がふくらんでいる」という内容はともに正しいです。しかし、イヌの胸がふくらんでいる「から」イヌのにおいをかぐ力が人間よりすばらしい、という説明が間違っています。選択肢エは、選択肢内の各部分の表現は本文と一致しているものの、因果関係が正しく説明されていません。このように因果関係が誤っている誤答選択肢はよく出題されるので、選択肢中に「~ので……」・「~ため……」・「~から……」等の表現がある際は必ず因果関係を確認するようにしましょう。

 

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