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講評

2024年 3月実施 小6

小6

算数

平均点/満点 57.1点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
1. 大問別正答率(想定と結果)

平均点は、想定を少し下回る結果となりました。6年生で学習した基本的な問題はよくできていましたが、6以降の応用レベルの問題でつまずいた受験生が多く、正答率が想定を下回ったことが要因です。

テスト 小6 算数 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

2(3)〔正答率18.6%〕文章題
(最も多かった誤答)「18回」68.7%

 

(3) 荷物を3000kgまで積むことのできるトラックがあります。このトラック1台で、1個90kgの荷物を600個、できるだけ少ない回数で運ぶと  回で運ぶことができます。

 

最も多かった誤答の数が正答数より多くなりました。
大半の受験生は、荷物の総重量を先に求め、90×600=54000(kg)の荷物をトラックで運ぶことを考えてしまい、5400÷3000=18(回)としたようです。
この問題のポイントは、トラック1台に 90kg の荷物を何個積むことができるかを求めておくことです。
正しい解法は、3000÷90=33 あまり 30 より、トラック1台に積むことができる荷物が33個になることを求めておき、600÷33=18 あまり 6、すなわち18回では6個の荷物が余ることから、18+1=19(回)となります。

 

2(5)〔正答率51.9%〕角度の問題
(最も多かった誤答)「122度」12.6%

平行な2直線a・bと三角定規を重ねた図について、角アの大きさを求めます。

テスト 小6解答 算数 2-(5)

 

この三角定規の内角の1つが30度であることと、図で与えられた152度から、152-30=122(度)としたようです。また、「無答」が11%、「152度」が7.1%と、図形自体を正しく見ることができない受験生が多かったようです。

 

5(1)〔正答率81.5%〕(2)〔正答率55.4%〕円柱の体積・側面積

次の円柱に関する問題です。

テスト 小6解答 算数 5-(1)

 

(1)は、体積を求める問題ですが、よくできていました。無答は0.1%で、誤答の原因は、ほとんどが計算ミスのようでした。 (2)は、側面積を求める問題です。無答は3.3%と、こちらも受験生のほぼ全員が解答することはできましたが、誤答の原因は計算ミスより考え方の間違いの方が大きかったです。

(多かった誤答)多い順に、「251.2cm2」13.5%、「200.96cm2」10.1%

251.2=80×3.14、200.96=64×3.14です。正しく側面積を求めるには6cmを使うので、下線部の数値が6の倍数になります。正解は4×2×3.14×6=150.72(cm2)なので、48×3.14です。

この2つの誤答を分析した結果、いずれも、(1)で求めた体積 30.144cm3から、円柱の底面積(50.24cm2)を1つひくと、301.44-50.24=251.2(cm2)、2つひくと、301.44-50.24×2=200.96(cm2)になることがわかりました。すなわち、「体積から底面積をひくと側面積を求めることができる」と考えたようです。
側面については学校で学習しますが、側面積を求める機会はほとんどありませんので、このような勘違いをして解いてしまったのかもしれません。

 

小6

国語

平均点/満点 71.2点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
1. 大問別正答率(想定と結果)

3(言葉の書きかえ)の正答率が想定を大きく下回りましたが、2(知識・文法)・5(論理的文章の読み取り)の正答率が想定を大きく上回り、全体の正答率も想定を上回りました。4(文学的文章の読み取り)はほぼ想定通りでした。
5(論理的文章の読み取り)の正答率を小問別に見ると、(5)以外の問題の正答率が80%を超えていました。傍線部と正解の距離も遠くなく、比較的に取り組みやすかったようです。

テスト 小6 国語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(9)〔正答率28.3%〕漢字の書き取り 単調
(多かった誤答)「短調」34.8% 「短長」17.2%

「短調」「短長」などの同音異義語の誤答が目立ちました。いずれも「~な」というつながり方はしません。問題文と照らし合わせて適切な言葉を選ぶ力が求められた問題でした。
同音異義語の問題はよく出題されます。これを機会に復習しておくとよいでしょう。

 

2(4)〔正答率77.9%〕熟語の構成 安易

テスト 小6解答 国語 2-(4)

 

「安易」の熟語の成り立ちを選ぶ問題です。「安」と「易」はどちらにも「簡単に」というニュアンスが含まれています。漢字そのものが持つ意味をよく理解できていました。似た意味の漢字や言葉は共通点とその意味の違いの両方を押さえておくことが大切です。

 

3(1)〔正答率45.0%〕言葉の書きかえ
(多かった誤答)「犯人が白状した」35.2% 「犯人に」を欠くもの9.3%

「犯人が~白状した」を「犯人に白状させた」という使役の文に書きかえる問題です。
一番多かった誤答が、文を書きかえず元の文そのまま答えたものでした。文末を「~せる」「~させる」の形に変化させることで、使役の意味が加わります。例文やこの問題を通して復習しておきましょう。
また、「犯人に」という内容を欠く答案も全体の1割近くありました。記述問題において、自分の答案が過不足なく正解を満たしているかどうかを確認する習慣をつけましょう。

 

4(4)〔正答率30.5%〕記述 真中さんの気持ち
(多かった誤答)「うれしい」という心情を欠くもの22.4% 「心情」を欠くもの7.3% 本文のセリフをそのまま抜き出したもの7.9%

気持ちを答える問題にもかかわらず、心情を含まない答案や「~から」で終わっている答案が目立ちました。本文のセリフをそのまま抜き出した答案も多く、記述問題に慣れていない受験生が多い印象を受けました。
傍線部の直前・直後に「気持ち悪い」とあるので、この部分を心情として答えた答案が全体の7.9%になりました。気持ち悪いと思ったのも真中さんの心情であり、その部分も書く必要はあるのですが、「ふっと表情をやわらげた」心情としては合いません。主人公が「気持ち悪い」と言ったので真中さんは「うれしく」思ったのです。
正解の「うれしかった」という心情は本文に出てくるのですが、傍線部との距離が遠く、多くの受験生が見つけられなかったと考えられます。傍線部の直近の心情語だけでなく、出てきた心情語にマーキングをしておけば、心情を捉えやすくなります。

 

5(5)〔正答率30.1%〕選択 内容真偽
(多かった誤答)「エ・オ」17.9% 「イ・オ」13.6% 「ア・オ」11.3%

半数近くの受験生が、選択肢オ「クレオソートブッシュの細胞は、ブリスルコーンパインの細胞の二倍以上の寿命をもつ」を選んでいました。
本文中に「ブリスルコーンパインの二倍以上」という言葉はあるものの、ブリスルコーンパインの二倍以上あるものは、「樹木の寿命」であって、「細胞の寿命」ではありません。
この問題のように、選択問題では細かい違いまで注目する必要があります。選択肢の内容と本文と照らし合わせて、少しでも本文に書かれていない内容が含まれていないかを確認しましょう。

 

小6

英語

平均点/満点 75.4点/100点
試験時間 25分
小問数 45問

学力・思考力診断テストの小学生英語においては、小学5・6年生が同じ問題に挑戦するという実態調査の形をとっています。今後の英語学習の指針として、テストおよび結果をご活用ください。

 

1. 大問別正答率(想定と結果)

13はリスニング問題、47は筆記問題となっていますが、3(あいさつや対話を聞いて理解できる)は、想定をやや下回りました。記述問題となる5(単語を書くことができる)では、綴りミスも重なり想定を下回りました。特に(3)(4)の正答率は10.0%以下と低くなりました。年度末の試験ということもあり1年間の学習成果が表れ、126などイラスト付きの問題では得点率が高くなり、試験全体としての正答率は想定をやや上回りました。

テスト 小6 英語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(2)〔正答率95.4%〕リスニング 英単語
(多かった誤答)「ウ-gym」4.0% 無答0.0%

「単語の聞き分け」を問いました。日本語として聞きなじみのある言葉を中心の出題となっている英単語の問題は小6生では特に高い正答率となりました。ここでは、普段あまり使わない[名]temple に関する聞き分けの正答率はやや低くなりました。最初は普段の日常生活の中で触れる英語(物の名前等)から少しずつでも英語に興味を持つようにしていきましょう。

 

2(5)〔正答率59.4%〕リスニング 英文
(多かった誤答)「ウ-It's four forty」29.0% 無答0.0%

「文の聞き分け」を問いましたが、この問題には紛らわしい英語の数詞(forty / forteen)の聞き取りがあり正答率が想定を下回りました。
40-fortyと14-forteenは「アクセント」の位置や「音の伸ばし方」に違いがあります。fortyは最初の音節にアクセントを置いて発音されます(for・ty)。そしてforteenのアクセント位置は2音節目です(for・teen)。またfortyの-ty部分は「ティ」と短く発音しますが、forteenの-teen部分は「ティーン」と伸ばして発音します。自分が発音する場合も抑揚を意識して区別をつけるようにしましょう。

 

3(4)〔正答率65.5%〕リスニング 対話文

テスト 小6解答 英語 3-(4)

 

この問題にはイラストや英単語・英文といったヒントとなるものがありません。その場でのヒアリングのみで短時間で判断しなければならないため、難易度が上がり想定を下回る結果となりました。(4)はHow many ~? と数を表す疑問詞を使った問題で、There is ~構文、何の数が問われているのかをしっかりと理解したうえでの返答の聞き分けが必要となりました。

 

4各設問ごとの正答率〕筆記 アルファベット

 

 
小5
小6
(1) G
97.3%
99.1%
(2) Q
95.0%
98.0%
(3) Z
97.9%
99.1%
(4) a
99.4%
99.9%
(5) j
87.7%
96.0%
(6) s
97.9%
98.7%

 

アルファベットの書き取り問題ですが、なじみの薄い小文字も含め小6生でも非常に高い正答率となりました。ただし(5)のjの正答率がやや低くなっており、四線の使い方、位置づれでの誤答が目立っていました。

 

5各設問ごとの正答率〕筆記 英単語

 

 
小5
小6
(1) pig
64.3%
84.1%
(2) basket
16.7%
23.5%
(3) stone
4.7%
7.8%
(4) leaf
4.7%
8.1%
(5) flower
40.1%
54.0%
(6) mouth
10.3%
16.6%

 

「書く力」を試す問題です。カタカナなら書けるけど、英語の綴りは書けないという理由から難易度はかなり高くなりました。 ただし、小学校の指導要領で求められている「書く力」は、
①大文字・小文字を活字体で書ける
②簡単な語句や基本的な表を書き写すとができる。  となっています。
現段階ではそれほど気にすることはありませんが、英単語を学習する時には、カタカナ読みにならないよう、英語の音をしっかりと聞いて、英語のリズムで覚えるようにしましょう。
(3)stoneはstonとe抜け(サイレントe)の誤答が多く、(6)mouthではo→aやth→seといった「似た音のアルファベットの混同」による綴りミスが原因となる誤答が見られました。また特に正答率の低い(4)leafは約40%が無答という結果になりました。英単語を書く練習をするさいには、自分で発音しながら、少しずつ正確に綴りを覚えられるようにしていきましょう。

 

6(1)〔正答率78.4%〕選択 英文の理解
(多かった誤答)「ア-That's a dragon.」12.7% 無答0.6%

テスト 小6解答 英語 6-(1)

「英文を読む」こと自体の経験がない受験者も多かったと思いますが、答えのカギとなる単語(イラスト)の難易度によって正答率は変わりました。(1)(-dragon / swallow / elephant-)はやや難しい名詞となり正答率は想定を下回りました。また(5)の前置詞の問題も正答率は80.5%にとどまりましたが、前置詞にはたくさんの種類があります。英単語のように単に意味をおぼえるのではなく、英文の中で前置詞の使い方といっしょにイメージで覚えるようにしましょう。

 

7(3)〔正答率17.9%〕選択 会話文の理解
(多かった誤答)「イ-Yes, I can.」74.7% 無答1.3%

テスト 小6解答 英語 7-(3)

「対話文を読み取る力」を問う問題です。「質問」に対する「返答」が不自然ではなく、会話として成り立っていなければなりません。意味(内容)と文法の両方の正しい理解が必要となる問題です。(3)はCanの疑問文なので、Can~?で聞かれたらcanで答えるということでイを選択した誤答が多くなりましたが、注意が必要です。主語がyouでなくIとなっています。ここでは単にYes / Noで答えていないアが内容・文法ともに正しい返答となります。
英語にはよく使われる対話パターンがあります。形をそのまま覚えれば勝手に口からでてくるので、さまざまな表現に対応するときにも気持ちに余裕がでてきます。こうしたパターンの積み重ねが英語上級者への第一歩です。一朝一夕で身につくものではありませんが、口にだして暗唱することを習慣化して経験を積み重ねていってください。

 

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