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講評

2024年 3月実施 小5

小5

算数

平均点/満点 64.9点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
1. 大問別正答率(想定と結果)

平均点は、想定より少し高い結果になりました。5以降の応用レベルの問題にもしっかり対応できた受験生が多かったことが要因です。

テスト 小5 算数 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

2(4)〔正答率66.2%〕速さ
(最も多かった誤答)「分速 0.08m」12.7%

3.2km を40分で進む速さが、分速何mかを求める問題です。
ポイントは、求める単位に合わせることです。「分速 □m」なので、3.2km を 3200m に直し、3200m÷40分 = 分速 80m が正解です。
これを、単位を合わさずに計算すると、3.2km÷40分 = 分速 0.08m となります。

 

3(1)〔正答率87.2%〕(2)〔正答率60.4%〕(3)〔正答率62.6%〕平均

次の、テストの結果表についての問題です。平均は5年生で学習します。

 

テスト 小5解答 算数 3-(1)

 

(1) 算数・国語・理科・社会の、4教科の平均へいきん点は何点ですか。1つの式に表し、答えを求めなさい。ただし、表に記入されている数字はすべて式に書き入れること。

 

(最も多かった誤答)「式 91+74+86+83÷4」10.4%

「式」と「答え」で2点ずつの部分点が与えられる問題です。正解で4点を得点できたのは78%、部分点2点を得点できたのは17%、不正解は4%、無答1%でした。
正解は、「式(91+74+86+83)÷4=83.5」「答え83.5点」です。
式に( )が抜けていた誤答が最も多く、10.4%ありました。これは、「答えは正しかった答案」・「式も答えも間違えていた答案」の合計です。
なお、無答は0.3%でした。

 

(2) 5教科の平均点は84.2点です。英語の得点は何点ですか。

 

(最も多かった誤答)「無答」13.5%

平均から合計を求める要素のある問題です。⑴では、大多数の受験生が平均を求めることができていたにもかかわらず、こちらでは手を出すことができなかった受験生が多くいました。
合計を使って平均を求めることには慣れているが、逆はできていないことがわかります。

 

(3) しずかさんとまき子さんの2人も、あき子さんと同じテストを受けたところ、5教科の平均点は、しずかさんが80.8点、まき子さんが85点でした。
このとき、おたがいの5教科の平均点しか知らない2人は、テストの結果について次のように話しています。

 

しずかさん「5教科の得点の合計は、わたしよりまき子さんの方が高いはずです。」

まき子さん「わたしとしずかさんの5教科の得点のうち、最も高い得点は、わたしが受けたテストの中にあるはずです。」

 

2人が話している内容ないようについて、次のア~エのうち、適当てきとうなものを1つ選び、記号で答えなさい。

 

ア 2人とも必ず正しいといえる。

イ しずかさんは必ず正しいといえるが、まき子さんは必ずしも正しいとはいえない。

ウ しずかさんは必ずしも正しいとはいえないが、まき子さんは必ず正しいといえる。

エ 2人とも必ずしも正しいとはいえない。

 

結果は次の円グラフのようになりました。

テスト 小5解答 算数 3-(1)

選択肢ウとエに共通するのは、「しずかさんが必ずしも正しいとはいえない」です。
しずかさんは、2人の平均点を使って合計点の比較をしていますが、正しいことを言っています。
ここでも(2)と同じように、平均→合計 の知識が曖昧な受験生が多くいることがわかります。

 

小5

国語

平均点/満点 62.9点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
1. 大問別正答率(想定と結果)

3(言葉の書きかえ)は、(1)は想定を上回りましたが、(2)が想定を大きく下回りました。3は2問しかないため、(2)の影響が大きく、大問としても想定を大きく下回りました。
その一方で、1(漢字の読み書き)・2(知識・文法)・5(論理的文章の読み取り)の正答率は、想定をやや上回りました。その結果、試験全体としては想定をやや上回りました。4(文学的文章の読み取り)はほぼ想定通りの結果となりました。

テスト 小5 国語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(6)〔正答率48.3%〕漢字の書き 助走
(多かった誤答)「走」14.0% 無答12.9% 「序走」11.3%

大半の受験生が「走」という漢字は書けていました。「助走」とは、勢いがつくように走ることです。体育の時間などで耳にしたことがある人もいるかもしれません。
言葉の知識を増やすには、日ごろから言葉に関心を持ち、耳慣れない言葉などが出てきた場合は辞書で調べるなどの習慣をつけることが重要です。

 

2(4)〔正答率57.1%〕画数 健
(多かった誤答)「十」36.2%

「健」の画数を答える問題です。誤答の大半は正解の「十一」より一画少ない、「十」でした。中央の「えんにょう」は三画で書きます。画数を間違いやすいので、日頃から正しい画数で書くように意識しましょう。

 

2(6)〔正答率61.9%〕(7)〔正答率60.5%〕敬語

 

(6)
テスト 小5解答 国語 2-(6)
(7)
テスト 小5解答 国語 2-(6)

 

(6)「おいでになる」・(7)「存じ上げる」の敬語の種類を選ぶ問題です。
(6)の文には主語があり、(7)の文には主語が省略されていましたが、どちらも正答率に差異はほとんどありませんでした。「おいでになる」も「存じ上げる」も小学五年生が日常的にはあまり使わない言葉です。尊敬語(相手を立てる言葉)と謙譲語(自分がへりくだる言葉)の区別がつかなかったと考えられます。

 

3(2)〔正答率26.2%〕言葉の書きかえ

テスト 小5解答 国語 3-(2)

 

2通りの意味にとることができる文の意味を、選択肢ア~エから2つ選ぶ問題です。
多くの受験生が選択肢イを選んでいたものの、もう一つの正解である選択肢エを選んだ受験生は33.4%にとどまりました。選択肢ア・選択肢ウを選択した受験生の数と大差なく、選択肢イ以外の選択肢の中からもう一つの正解を選ぶことに苦戦したことがうかがえます。
選択肢エは「転校生は昨日教室にやってきた」です。元の文は「昨日先生が面談した転校生が教室にやってきた」とあり、「昨日」と「教室にやってきた」という内容を結びつけるのが難しかったと考えられます。

 

4(5)〔正答率49.4%〕選択 言いかえ めちゃくちゃなもの

テスト 小5解答 国語 4-(5)

 

傍線部の指示語「これ」が指している「めちゃくちゃなもの」とは、「比例」や「遠近法」と合っていないというお弁当のおかずだと読み取る必要があります。
最も多かった誤答は、選択肢ウです。「苦手なブロッコリーを食べさせるために」という部分が本文中に書かれていないことを見抜けていません。選択肢を精査するときは必ず本文に立ち返りましょう。
選択肢アを選んだ受験生は、お弁当の中身が子供じみていることにはふれているものの、傍線部の直前の「比例」や「遠近法」とは関係がなく、傍線部の言いかえとしては合いません。指示語や言いかえ表現を注意して読み解く必要があります。

 

5(4)〔正答率25.9%〕記述 真横から見た人間の足の骨組みの特徴
(多かった誤答)「かかとががっちりしている」という内容を欠くもの76.4% 「まんなかが丸くもりあがっている」などの内容を欠くもの25.2% 「アーチをつくり」としているもの23.3%

人間の足の骨組みの特徴について説明する記述問題です。まとめなければならない箇所が広く、どの箇所を書くかによって得点が大きく変わりました。
特に「つま先とかかとに体重を分散してかけたほうが、より安定して立っていられる」の部分を解答に含めてしまい、「かかと部分の骨ががっちりしている」という内容が欠けた答案が、全体の約46%を占めました。安定して立てるという内容は、結果であって骨組みの特徴ではありません。問われていることと自分の解答が一致しているかどうかを確かめることが大切です。

 

小5

英語

平均点/満点 68.5点/100点
試験時間 25分
小問数 45問

学力・思考力診断テストの小学生英語においては、小学5・6年生が同じ問題に挑戦するという実態調査の形をとっています。今後の英語学習の指針として、テストおよび結果をご活用ください。

 

1. 大問別正答率(想定と結果)

13はリスニング問題、47は筆記問題となっていますが、3(あいさつや対話を聞いて理解できる)は、想定をやや下回りました。記述問題となる5(単語を書くことができる)では、綴りミスも重なり想定を下回りました。特に(3)(4)の正答率は5.0%以下と低くなりました。年度末の試験ということもあり1年間の学習成果が表れ、126などイラスト付きの問題では得点率が高くなり、試験全体としての正答率は想定通りとなりました。

テスト 小5 英語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(2)〔正答率84.4%〕リスニング 英単語
(多かった誤答)「ウ-gym」13.7% 無答0.0%

「単語の聞き分け」を問いました。日本語として聞きなじみのある言葉を中心の出題となっている英単語の問題は特に高い正答率となりました。ここでは、普段あまり使わない[名]temple に関する聞き分けの正答率はやや低くなりました。最初は普段の日常生活の中で触れる英語(物の名前等)から少しずつでも英語に興味を持つようにしていきましょう。

 

2(5)〔正答率52.7%〕リスニング 英文
(多かった誤答)「ウ-It's four forty」30.9% 無答0.0%

「文の聞き分け」を問いましたが、この問題には紛らわしい英語の数詞(forty / forteen)の聞き取りがあり正答率が想定を下回りました。
40-fortyと14-forteenは「アクセント」の位置や「音の伸ばし方」に違いがあります。fortyは最初の音節にアクセントを置いて発音されます(for・ty)。そしてforteenのアクセント位置は2音節目です(for・teen)。またfortyの-ty部分は「ティ」と短く発音しますが、forteenの-teen部分は「ティーン」と伸ばして発音します。自分が発音する場合も抑揚を意識して区別をつけましょう。

 

3(4)〔正答率53.3%〕リスニング 対話文

テスト 小5解答 英語 3-(4)

 

この問題にはイラストや英単語・英文といったヒントとなるものがありません。その場でのヒアリングのみで短時間で判断しなければならないため、難易度が上がり想定を下回る結果となりました。(4)はHow many ~? と数を表す疑問詞を使った問題で、There is ~構文、何の数が問われているのかをしっかりと理解したうえでの返答の聞き分けが必要となります。

 

4各設問ごとの正答率〕筆記 アルファベット

 

 
小5
小6
(1) G
97.3%
99.1%
(2) Q
95.0%
98.0%
(3) Z
97.9%
99.1%
(4) a
99.4%
99.9%
(5) j
87.7%
96.0%
(6) s
97.9%
98.7%

 

アルファベットの書き取り問題ですが、なじみの薄い小文字も含め小5生でも非常に高い正答率となりました。ただし(5)のjの正答率がやや低くなっており、四線の使い方、位置づれでの誤答が目立っていました。

 

5各設問ごとの正答率〕筆記 英単語

 

 
小5
小6
(1) pig
64.3%
84.1%
(2) basket
16.7%
23.5%
(3) stone
4.7%
7.8%
(4) leaf
4.7%
8.1%
(5) flower
40.1%
54.0%
(6) mouth
10.3%
16.6%

 

「書く力」を試す問題です。カタカナなら書けるけど、英語の綴りは書けないという理由から難易度はかなり高くなりました。 ただし、小学校の指導要領で求められている「書く力」は、
①大文字・小文字を活字体で書ける
②簡単な語句や基本的な表を書き写すとができる。  となっています。
現段階ではそれほど気にすることはありませんが、英単語を学習する時には、カタカナ読みにならないよう、英語の音をしっかりと聞いて、英語のリズムで覚えるようにしましょう。
(3)stoneはstonとe抜け(サイレントe)の誤答が多く、(6)mouthではo→aやth→seといった「似た音のアルファベットの混同」による綴りミスが原因となる誤答が見られました。また特に正答率の低い(4)leafは約40%が無答という結果になりました。英単語を書く練習をするさいには、自分で発音しながら、少しずつ正確に綴りを覚えられるようにしていきましょう。

 

6(2)〔正答率66.1%〕選択 英文の理解
(多かった誤答)「ウ-I can see a bicycle.」27.4% 無答1.8%

テスト 小5解答 英語 6-(2)

「英文を読む」こと自体の経験がない受験者も多かったと思いますが、答えのカギとなる単語(イラスト)の難易度によって正答率は変わりました。(2)は大きく想定を下回りましたが、plane→airplane / bicycle→bikeという理解からの戸惑いがあったのかもしれません。また(5)の前置詞の問題も正答率は78.1%にとどまりましたが、前置詞にはたくさんの種類があります。英単語のように単に意味をおぼえるのではなく、英文の中で前置詞の使い方といっしょにイメージで覚えるようにしましょう。

 

7(3)〔正答率17.8%〕選択 会話文の理解
(多かった誤答)「イ-Yes, I can.」65.5% 無答3.5%

テスト 小5解答 英語 7-(3)

「対話文を読み取る力」を問う問題です。「質問」に対する「返答」が不自然ではなく、会話として成り立っていなければなりません。意味(内容)と文法の両方の正しい理解が必要となる問題です。(3)はCanの疑問文なので、Can~?で聞かれたらcanで答えるということでイを選択した誤答が多くなりましたが、注意が必要です。主語がyouでなくIとなっています。ここでは単にYes / Noで答えていないアが内容・文法ともに正しい返答となります。
英語にはよく使われる対話パターンがあります。形をそのまま覚えれば勝手に口からでてくるので、さまざまな表現に対応するときにも気持ちに余裕がでてきます。こうしたパターンの積み重ねが英語上級者への第一歩です。一朝一夕で身につくものではありませんが、口にだして暗唱することを習慣化して経験を積み重ねていってください。

 

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