講評
2024年 3月実施 小4
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2024年 3月実施 小4
小4
算数
平均点/満点 | 67.9点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 25問 |
3を除くすべての大問で、想定より高い正答率となりました。そのために平均点も想定を上回りました。
3(2)〔正答率45.3%〕正方形の面積
(最も多かった誤答)「240cm2」17.2%
長方形アと周りの長さが等しい正方形イの面積を求める問題です。
長方形アの面積が、12×20=240(cm2)なので、正方形イの面積もこれと等しいと考えた受験生が多かったようです。
正しくは、正方形イの1辺の長さを、(12+20)÷2=16(cm)と求め、16×16=256(cm2)となります。
7(1)〔正答率88.2%〕(2)〔正答率27.4%〕(4)〔正答率21.3%〕回文数
11や202、3443のような、左から読んでも右から読んでも同じ数が並ぶ「回文数」の問題です。
(1) 2けたの回文数は、全部で何こありますか。
(最も多かった誤答)「10個」5.2%
正確に書き出すことで正解できます。11、22、33、44、55、66、77、88、99の「9個」です。
「10個」の誤答は、00を含めたものと考えられますが、「00は考えない」と問題に書かれてありますので、単純に見落としたことが原因と思われます。
(2) 3けたの回文数は、全部で何こありますか。
(最も多かった誤答)「9個」20.4%
この誤答は、⑴と同じく111、222、333、444、555、666、777、888、999とした解答です。
しかし、これに加え、101や121のような、百と一の位だけが同じ数の回文数が全部で81個あるので、正解は 9+81=90(個)になります。
(4) 次の式を満たす回文数は、いくつかあります。
(4けたの回文数)×(2けたの回文数)=(5けたの回文数)
積の(5けたの回文数)のうち、 最も小さい数と、2番目に小さい数を答えなさい。
「最も小さい数」と「2番目に小さい数」で、それぞれ2点ずつの部分点が与えられます。
正答率は21.3%でしたが、2つとも正解の解答は12%、部分点を得た解答は19%でした。部分点の方では、18%以上が「最も小さい数」の方で正解していました。
なお、「最も小さい数」が 1001×11=11011 で、「2番目に小さい数」は 1111×11=12221 なのですが、8%の受験生(部分点を得た受験生の約半数)は 1001×22 を計算した 22022 を解答していました。
小4
国語
平均点/満点 | 65.7点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
1(漢字の読み書き)・2(知識・文法)・3(言葉の書きかえ)の学習内容は、学年相応に身についているといえます。4(文学的文章の読み取り)の結果も、ほぼ想定通りでした。5(論理的文章の読み取り)は、想定を上回りました。順当に得点できた大問が多かったため、試験全体の正答率は想定を上回りました。
1(7)〔正答率53.5%〕漢字の書き 道中
(多かった誤答)「動中」36.1% 無答21.6% 「同中」11.0%
問題の例文(旅行のドウチュウを楽しむ。)をもとに、「ドウチュウ」を漢字で答える問題です。誤答した答案の多くは、「道」を間違えていました。
「道」の誤字として多かったのは、「道」と読みが同じ漢字(「動」・「同」)です。また、「中」の誤字としては「注」・「柱」などが見られました。漢字を学習する際は、意味を意識して覚えるようにしましょう。
2(7)〔正答率26.9%〕主語述語
(多かった誤答)「オ・×」23.9% 「ウ・オ」14.9%
「(ア)砂糖を (イ)塩と (ウ)まちがえたのか、 (エ)ぼくの (オ)お姉ちゃんは。」という文の主語と述語を、一つずつ選んで答える問題です。主語・述語が文中にないと判断した場合はそれぞれ「×」と答える決まりになっており、主語・述語について正確に理解していないと正解できません。
この文は、主語と述語の順番が通常の文とは異なり、「述語→主語」の順番になっている「倒置」の文です。そのため、主語・述語を判断するには、語順に惑わされず文中における各語の役割を正しく把握する必要があります。このように通常の問題より難度の高い内容を含むため、正答率は低くなっていました。実際の答案における「×」を含む各記号の選択率を見てみると、次のようになりました。
主語については、6割以上の受験生が正しく選択肢オを選択できています。一方、述語については選択肢オ、あるいは×を選んで間違った受験生が約半数いました。
文の末尾にある選択肢オを主語として選んだ段階で、この文が主語と述語の語順が入れ替わった「倒置」の文であることを見抜いた受験生は、落ち着いて選択肢ア~エの中から述語を探すことができたはずです。しかし、「述語の語順は、通常は主語よりも後になる」という先入観に惑わされて「文の末尾にある選択肢アが主語なので、この文には述語はない」と判断した受験生は、述語を「×」と答えた可能性があります。
4(4)〔正答率29.7%〕記述 指示語 それ
(多かった誤答)模範解答の前半「男の子が騒いでいること」を欠くもの30.2% 主語「広瀬くんは」を欠くもの23.9%
主人公の「わたし」が、「すごくいいなあ」と思った内容を説明する問題です。
問題の傍線部「それ」が直接指している言葉は、その直前にある「にこやかに絵本を読み続けている」です。この問題では「どういうことですか」と問われているので、文末に「こと。」を加えて、問いと答えを対応させます。これだけでは本を読んでいる人物が誰か分からないので、主語(広瀬くんが)を補います。さらに直前に「けれど」という逆接の接続語があることに注目して、「男の子が騒いでいるのに」という逆接の表現を含む形で内容を詳しく補います。
このように、満点の正解を作成するには何段階もの過程があるので、この問題で満点を取ったのは全受験生の3.6%に留まりました。しかし、先にも挙げたように模範解答の前半部分や主語を欠きながらも部分点を得た受験生が多数いたため、問題の得点率は29.7%まで上がりました。
記述問題においてはこの問題のように部分点が設定されている場合が多いので、満点の答案が作れそうにないと感じた際も、あきらめずに答案を最後まで完成させることが肝要です。
5(3)〔正答率70.9%〕抜出 言いかえ イカの目
(多かった誤答)空欄1「大きい・大きさ・大きな」14.5% 空欄2「目」14.5% 「魚」13.5% 空欄1・2とも無答9.7%
本文中から言葉を抜き出して、イカの「目」のはたらきについてまとめる問題です。
空欄1で最も多かった「大きい・大きさ・大きな」という誤答は、いずれも空欄にあてはめても前後の表現(暗いところでも……を見つけられるように)と繋がらない言葉です。問題文をよく読み、本文中から探すべき言葉の目算を立て損なわないようにしましょう。
空欄2で最も多かった誤答は「目」ですが、この語を問題文にあてはめると「目は~目をあつめやすくなっている。」と同語反復の形になってしまい、誤りなのは明らかです。抜出問題を解く際は、言葉を空欄にあてはめた後で問題文を通読し、意味が通る文になっているかどうかを確認するようにしましょう。
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