講評
2024年 3月実施 小3
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2024年 3月実施 小3
小3
算数
平均点/満点 | 60.6点/100点 |
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試験時間 | 30分 |
小問数 | 20問 |
前半の基本的な問題群では結果が想定を少し上回りましたが、後半の、特に4では、想定を大きく下回りました。その結果全体としてはほぼ想定どおりの平均点となりました。
2(6)〔正答率48.3%〕積み木の数を求める問題
(最も多かった誤答)「10個」23.7%
並べた積み木を、手前(図1)と真上(図2)から見た図を見て、並べた積み木の数を求める問題です。
正解は「12個」です。 図1の見えている積み木のみをかぞえると「10個」になります。これは、図2からわかる、図1では見えていない2個の積み木(次の図の網掛け)に気づくことができなかったことが原因です。
なお、2番目に多かった誤答は「14個」で、こちらは、網掛けの部分にも積み木が2段並べられていると勘違いしたことが原因です。
3(2)〔正答率54.4%〕文章題
(最も多かった誤答)「93円」20.6%
問題は、次のようになります。(1)は、姉が買った4個のクリップの代金を求める問題で、正答率は94.9%でした。
3 姉と妹が買い物に行きました。姉は1こ46円のクリップを4こ買い、妹は画用紙を3まい買いました。
(2) 買い物の代金は、姉が妹より91円高かったそうです。妹が買った画用紙は、1まいいくらですか。
(1)で求めた姉の代金184円から、妹の代金が、184-91=93(円)となりますが、受験生の多くがこの93円を解答していました。
正解に至るプロセスとしては正しいですが、これは問われていることに対する解答ではありません。(1)が姉の代金だったことが影響したとも考えられますが、ゴールを見失わないで問題を解き切る訓練を積んでいきましょう。
4(1)〔正答率54.8%〕規則性
(最も多かった誤答)「や」18.4%
次のように並んだカードについて、左から40枚目のカードを答える問題です。
規則性は、「た け や ぶ や け」の6文字の繰り返しですが、先入観で「た け や ぶ や け た」の7文字と勘違いしてしまうと、40枚目は、40÷7=5あまり5より、5番目の「や」が求められることになります。
小3
国語
平均点/満点 | 61.1点/100点 |
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試験時間 | 30分 |
小問数 | 25問 |
1(漢字の読み書き)・2(知識・文法)はいずれも想定を上回っていましたが、3(言葉の書きかえ)は想定を下回りました。読解問題(4・5)は、4(文学的文章)はほぼ想定どおりでしたが、5(論理的文章)は想定を大きく下回りました。試験全体としては、各大問の出来不出来が相殺される形でほぼ想定通りの結果が出ていました。
1(8)〔正答率32.7%〕漢字の書き 活気
(多かった誤答)無答34.5% 「勝気」24.9% 「楽気」5.9%
問題の例文(教室はカッキにあふれていた。)をもとに、「カッキ」を漢字で答える問題です。
上に挙げた「勝気」「楽気」を含めて、誤答した答案のほとんどが「活」を間違えていました。「気」のみを答えて誤答した答案も多く見られたほか、無答の割合も他の漢字の問題より高くなりました。前学年までに学習した漢字は正しく書けるようにしておきましょう。
2(4)〔正答率56.4%〕言い切りの形 さわらない
(多かった誤答)「さわらない」48.1% 禁止表現(「さわるな」等)16.0% 無答12.7%
活用する言葉の「言い切りの形」を答える問題です。
傍線部「さわら」の直後に続く言葉が「ないでください」という打消しの形だったためか、誤答した答案の中にも打消しの表現を含むものが目立ちました。最も多い誤答は「さわらない」であり、次いで多い誤答は「さわるな」・「さわらないで(ください)」等の禁止表現でした。正解の「さわる」は動作を表す言葉ですが、動作を表す言葉の「言い切りの形」は打消しや禁止の表現にはなりません。辞書で見出し語を見る際等に言葉の形を確認しておきましょう。
3(2)〔正答率59.7%〕言葉の書きかえ
(多かった誤答)「かたずけました」49.6% 「かたづける」・「かたづけた」20.4%
常体の表現(かたづけた)を、敬体(かたづけました)に書きかえる問題です。
最も多かった誤答は、敬体で答えることができているにもかかわらず、「かたづけ」の「づ」を「ず」に変えたために間違えたものでした。かなづかいの知識が不確かなために、不必要な部分を変更した結果、誤答してしまった形です。加えて、答えの末尾に不要な「。」を付けて失点した受験生も散見されました。このように常体を敬体に書きかえる力とは異なる部分で失点した受験生が多かったため、この問題の正答率は想定を大きく下回りました。常体・敬体の書きかえを行う際に、「づ→ず」のようなかなづかいの変化は起こりません。言葉の形や使い方には、ふだんから注意を払っておきましょう。
4(4)〔正答率52.0%〕選択 「あたし」の気持ち
主人公の「あたし」が、曲がり角の手前で未果(事情があって、両親と離れて「あたし」の家で暮らしている少女)を待っているときの気持ちを選ぶ問題です。
最も多かった誤答は選択肢エ「未果といるのはいやだが、わけも言わずにいっしょに登校しなくなったことは自分勝手だったと反省している。」で、全受験生の1/4近くがこの選択肢を選んで誤答していました。また、選択肢アの選択率も15%を超えていました。正解の選択肢イは、前半では「あたし」が未果に対してネガティブな感情を抱いているという内容が書かれており、これは誤答選択肢のア・エと共通しています。そのため、選択肢の前半部分だけでは正解が判断しにくくなっています。
一方、正解のイは、その後半部分では他の選択肢にない感情(未果からくりぃむパンをもらったことに対して感謝する気持ち)について説明されており、この部分に注目して本文を読み取ることで、正解の根拠が固まる(=選択肢ア・エを誤答として消去できる)形になっています。
この問題に限らず、一部でも間違った内容を含む選択肢は正解になりません。また、本文中に根拠となる内容が書かれていない選択肢は正解になりません。すべての選択肢の内容を隅々まで吟味する姿勢をもつようにしてください。
5(4)〔正答率34.4%〕抜出 コウノトリの夫婦の説明
(多かった誤答)抜出ミス33.2% 空欄1・2・3すべて無答23.4%
コウノトリの夫婦が子育てをする様子を読み取り、3つの空欄にあてはまる言葉を本文中から抜き出す問題です。
誤答した答案を見てみると、誤った言葉を本文中から抜き出した誤答よりも、正解の言葉を答えていながら単純な抜出ミスを犯して失点しているケースが目立ちました。特に、空欄1の正解「ニワトリ」をひらがなで「にわとり」と答えたものや、空欄2の正解「一日おき」を、算用数字を使って「1日おき」と答えたものや、空欄3の正解「夏の強い日ざし」の「日」を「ひ」とひらがなで答えたものが多く見られました。
この問題のように、本文中の言葉を忠実に抜き出さないと1点も与えられない問題や、複数ある空欄をすべて正しく埋めないと1点も与えられない形式の問題はしばしば出題されます。抜出問題においては本文中の言葉を正確に写し取るようにしましょう。
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