講評
2023年 11月実施 中2
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2023年 11月実施 中2
中2
数学
平均点/満点 | 62.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
平均点は、ほぼ想定通りの結果となりました。5(データの活用)では想定をやや上回りましたが、7(文字式の利用)では想定をかなり下回りました。時間配分の調整に失敗した受験生が多かったようです。
2(7)〔正答率35.0%〕平面図形(複合図形の周の長さ)
下の図のような正方形とおうぎ形を組み合わせてできる、色のついた部分の周の長さを求める問題ですが、正解できた受験生は少なく、無答率が34.7%と、小問集合の中では比較的厳しい結果になりました。
正方形とおうぎ形の位置関係から考えて、左右対称性が利用できるので、二等辺三角形を作るように補助線を引くことで、解決の糸口をつかむことができます。頭の中だけで考え悩むのではなく、手を動かしながら試行錯誤することが大切です。
6(2)〔正答率36.8%〕1次関数のグラフと図形(面積の変数表記)
右の図のような色のついた三角形の面積を、tを用いて表記する問題です。正解は{t-(-2)}×6÷2=3t+6なのですが、無答(28.0%)以外では「3t-6」という誤答(8.4%)が多かったです。三角形の底辺を、t-(-2)=t+2のような計算によって求めずに、横着してt-2と表記したことが原因でしょう。負の数を扱うときにはよく注意して、計算式の中では(-●●)のように( )を使って表すようにしましょう。
7(1)〔正答率25.3%〕文字式の利用(碁石の数の変数表記)
(最も多かった誤答)「8n-12」3.9%
無答率が30.5%と、他と比べてかなり高い比率であることから、時間切れになった受験生が多かったのだろうと思います。出題テーマとしては教科書でもよく出てくる典型的なものですので、ここを無答のままにしておくのはもったいないです。試験中は、残り時間を定期的に意識するようにしましょう。
黒と白の碁石を、お互いが一定の間隔になるように正方形状に並べた場合の、碁石の総数を表記する問題です。下図のように、黒の碁石は(n-1)×4=4n-4(個)、白の碁石は(n-3)×4=4n-12(個)とそれぞれ表すことができるので、碁石の総数は4n-4+4n-12=8n-16(個)となります。誤答の中で多かったのが「8n-12(個)」(3.9%)であり、これは白い碁石の数を(n-2)×4=4n-8(個)としてしまったことが原因でしょう。いきなり計算式から立てるのではなく、まずは「ひとかたまり」とみなせる部分を枠などで囲んでから計算するようにしましょう。
中2
国語
平均点/満点 | 60.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 28問 |
1(漢字の読み書き)・4(論理的文章の読解)は、いずれも想定に沿った結果が出ていました。2(知識・文法)・3(文学的文章の読解)は想定を約10%上回り、5(古文の読解)も、想定をやや上回る結果でした。その影響で、試験全体の正答率も想定を上回りました。
2(3)〔正答率73.6%〕熟語の組み立て 市営
二字熟語の組み立ての説明として正しいものを、6つの選択肢から選ぶ問題です。正解は選択肢カ「上の漢字が主語、下の漢字が述語になっているもの」ですが、誤答としては選択肢ウ「上の漢字が下の漢字を修飾しているもの」が最も多くありました。
「市営」は、「市が営む」と漢文のように読み下すことで、「市(が)=主語」・「営(む)=述語」という組み立てが明確に理解できます。漢字を読む順番(上➝下の順)だけをもとに熟語の組み立てを判断すると、選択肢ウ「上の漢字が下の漢字を修飾しているもの」と区別が難しくなり誤答しやすいので注意しましょう。
3(1)〔正答率77.6%〕選択 副詞
(多かった誤答)「① イ ② エ」13.0% 「① ア ② エ」2.7%
( ② )の目立った選択肢エ「あたかも」は、「…ような」等の比喩を表す言葉と呼応する形で用いられる場合が多いことから、「呼応の副詞」と呼ばれます。したがって、「あたかも」を空所にあてはめる際には、まずはその直後に比喩を表す言葉を探すのがセオリーです。そうした予備知識があれば、( ② )のあとに比喩を表す言葉がないことを確認した上で、「あたかも」を答えの候補から外すことは容易になります。
言葉は単体で意味を知るだけでなく、用法も含めて学んでおくことが大切になります。特に「あたかも」は日常的な話し言葉の中で登場する頻度は高くない副詞です。こういう言葉は、文章や辞書を活用して使い方を学んでおきましょう。
4(2)〔正答率32.3%〕抜出 叫び声を出す目的
(多かった誤答)「かっこいい」17.6% 「叫び声を上」16.1% 無答14.3%
メスザルが叫び声を出す目的について説明した箇所を、本文中から抜き出す問題です。正解の候補になる箇所は本文中に複数ありますが、この問題では「( )といった目的。」という文の( )にあてはまる形で抜き出す必要があり、かつ字数も十六字に指定されているため、正解は限定されます。
誤答のうち、最も多かった「かっこいい」は、「かっこいいオスザルが来た時に出す」という十六字のフレーズの一部です。この答えは、字数の条件を満たしており、問題文の( )にあてはめても意味が通ります。しかし、メスザルがどういう時に叫び声を出すかを説明してはいるものの、メスザルが叫び声を出す「目的(=何のために叫び声を出すのか)」を説明しているとはいえません。よって、問いの答えとして不適切なため、誤りです。
誤答として2番目に多かった「叫び声を上」は、「叫び声を上げて仲間(オス)に助けを求める」というフレーズの一部です。こちらは、メスザルが叫び声を上げる目的を説明した部分であり、内容的には正解ですが、字数が二十字あり問題の条件に合いません。
この2つの誤答は、誤答した受験生の数は近いものの、間違い方は大きく異なっています。この問題に限らず、抜き出し問題を解く際は、問題の形式と内容をともに過不足なく満たす答えを見つけるまで探す根気が必要です。一部の条件だけを満たす言葉を見つけたからといって安心しないようにしましょう。
5(2)〔正答率40.8%〕歴史的かなづかい
(多かった誤答)「ひろひいたる」28.8% 「いろいいたる」10.7%
歴史的かなづかいで書かれた「ひろひゐたる」という言葉を、現代のかなづかい(ひろいいたる)に直す問題です。
特に多かった誤答は上に示した2つですが、大半の間違いは〈1字目の「ひ」を「い」に変えたもの〉・〈3字目の「ひ」をそのまま「ひ」と表記したもの〉・〈4字目の「ゐ」を「ひ」もしくは「え」に変えたもの〉のいずれかにあてはまっていました。
「ひ」を「い」に変えるかどうかは、その字が言葉の冒頭の一字かどうかによって変わります。また、「ゐ(い)」・「ゑ(え)」といった旧かなも、よく出題されるので覚えておきましょう。
中2
英語
平均点/満点 | 56.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 32問 |
全体の正答率は想定を下回りました。特に単語2・読解8の問題で多くの受験生がつまずいてしまったことが大きな要因です。
2(2)〔正答率26.2%〕序数 twelfth
A. one B. first C. twelve D.( ) CとDの関係がAとBと同じ関係にする問題です。
(多かった誤答)twelveth 36.2%
数を表す基数を、順序を表す序数に変える場合 -th をつけることが多いですが、ve で終わるものは ve を f に変えて -th をつけるので twelfth となります。
この単語は主要教科書において中1の4月~5月の範囲で掲載されていますが、盲点になりやすい単語ですのでこの機会に改めて確認しておきたいものです。
4(3)〔正答率57.8%〕適語補充 How many
あなたは腕時計を何本持っていますか。 How many ( ) do you have ? に適当な語を入れる問題です。
(多かった誤答)watch 32%
ここでは、数をたずねる表現How manyの後ろには名詞の複数形がくるというのがポイントですが、最も多い誤りがwatchで誤答の76%にも及びました。
逆に複数形を入れることは理解できていながら、watchのつづりが正しくかけていない解答も少なからずありました。
8(1)〔正答率52.3%〕読解
I want to go there to buy the same ( ). の文に適当な語を補充する選択肢の問題です。ここでは直前の Where did you buy them ? という表現から対象物が複数の物であることがわかるので、選択肢 ア them か イ ones がまず考えられます。them はそのもの自体を指すのに対し ones は同じ種類のものを指します。友人が持っているそのもの自体は買うことができませんのでここでは ones を選ぶことになります。it(them)とone(ones)は日本語に訳すとどちらも「それ(それら)」となりますので、混同しないようにしましょう。
8(4)〔正答率31.5%〕読解
when I bought mine, I also bought the same eraser and ruler in a different ( ) for you as souvenirs. に c からはじまる適当な語を入れる問題です。
(多かった誤答)cute 11.8 % city 11.1% culture 10.4%
「自分のものを買ったときに、( )の違う同じ消しゴムと定規をおみやげとしてあなたにも買ったのよ」という会話ですが、ここでは2行下にLook, mine are red, and yours are pink.「見て、私のは赤で、あなたのはピンクよ」という表現が答えのヒントとなっています。おみやげの話になった直後に色の話題でcからはじまる単語なので color が正解となります。culture cute city などの誤答が偏りなく見られたという結果より、c からはじまるという問われ方が逆に混乱を招いたのかもしれません。
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