講評
2023年 11月実施 小6
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2023年 11月実施 小6
小6
算数
平均点/満点 | 54.6点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 26問 |
平均点は、想定を下回る結果となりました。解答時間をうまく使えず後半まで進めなかった受験生が多かったようです。特に8では基本的な問題でも無答率が高くなりました。
2(2)〔正答率58.4%〕時間の単位換算
(多かった誤答)多い順に、「130秒」25.5%、「121秒」10.3%
2.1分が何秒か求めます。
多かった誤答の上位2つは、いずれも、2.1分を2分と0.1分に分けて考えたものです。いずれも、2分=120秒は正しくできたのですが、「130秒」の方は、0.1分=10秒として120+10=130秒、「121秒」の方は、0.1分=1秒として120+1=121秒と答えています。
このように、0.1分を6秒と換算することが理解できていない受験生が多かったようです。それと同時に、2.1分×60=126秒というふうに、いっぺんに計算して求める方法を使えていない受験生が多いこともわかりました。
2(3)〔正答率61.3%〕公約数
(最も多かった誤答)「2、3、6」20.1%
12と18と30の公約数をすべて求めます。このような3数の公約数は、小学校の教科書では応用レベルになります。
正解は「1、2、3、6」なので、多くの受験生が1を答えられていなかったことがわかりました。
過去に出題してきた、2数の公約数の問題では、1を答えられない答案はほとんどありませんでした。すなわち、1はすべての整数の公約数であることは、大多数の受験生は理解できているはずです。ところが今回は、経験の少ない3数の公約数を求める問題であったので、ミスをしてしまったものと想像されます。
7(3)〔正答率18.7%〕立体図形の表面積
(最も多かった誤答)「568cm2」17.6%
図の、1辺10cmの立方体から、縦横4cm・高さ10cmの直方体をくり抜いた立体Aをペンキの中に沈め、取り出したときにペンキの付いた面の面積、すなわち立体Aの表面積を求める問題です。
この問題では、次のように3つの部分に分けて面積を求めることが一般的です。
①側面(正方形4面)…10×10×4=400(cm2)
②底面(上下2面)…(10×10-4×4)×2=168(cm2)
③くり抜いてできた面(長方形4面)…10×4×4=160(cm2)
最後に、①②③を合わせて、400+168+160=728(cm2)が正解です。
これに対し、最も多かった誤答は、①と②を合わせた、400+168=568(cm2)でした。すなわち、③の部分まで考えが及んでいないものです。
なお、無答が30%と、多くの受験生が手を付けられなかった問題ではありますが、この問題は数値が易しく、計算が容易なので、方針さえ正しく定まれば、計算ミスによる不正解はほぼ起こっていませんでした。
小6
国語
平均点/満点 | 57.2点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
3(言葉の書きかえ)の正答率が想定を上回りましたが、他の大問は想定に沿った正答率が出ていました。全体的にはぼぼ想定通りの結果となりました。
5(論理的文章の読み取り)の大問正答率が50%を下回りました。(4)の抜出問題や(5)の記述問題は無答率が高く、最後まで解ききれなかった受験生が多かったことがうかがえます。
1(2)〔正答率62.8%〕漢字の読み 慣習
(多かった誤答)「しゅうかん」31.4%
最も多かった誤答は「かん」と「しゅう」を逆転させて答えたものでした。たしかに「慣習」と「習慣」の意味は似ています。しかし、「慣」を「しゅう」、「習」を「かん」とは読みません。漢字が持つ読み方を意識することも大切です。
2(4)〔正答率56.9%〕外来語 グローバル
問題文中の「グローバルな視点」という部分から「グローバル」の意味を選ぶ問題です。誤答で最も多かった選択肢イは、問題文にあてはめても意味は通ります。「グローバル」という言葉は論説文にもよく出てきます。これを機に例文と合わせて用法を覚えておきましょう。
4(3)〔正答率44.0%〕選択 亜樹がホッとした理由
この問題では傍線部の亜樹の心情を問われているので、亜樹の心情に注目します。亜樹は藤本さんに「本はきらい?」と読書を勧められたのに、本読もうとすると眠くなると「申し訳なさそう」に言いました。その後、藤本さんが「本なんか読まなくたって生きていける」と言ったので、亜樹は「ホッとした」のです。
最も多かった誤答は選択肢エでした。藤本さんの「本なんか読まなくたって生きていける」という言葉に注目できていても、亜樹の藤本さんに対する引け目について十分理解できていたとはいえません。登場人物の心情の変化を押さえて読むと、物語文の理解が進みます。
4(5)〔正答率62.1%〕選択 亜樹がほかのグループをまわるのをやめた理由
最も多かった誤答は選択肢エでした。「もっと積極的に藤本さんと話をして」という部分が誤りです。「友だちとしてもっと積極的に話をするようになる」という内容は物語文ではよくあるパターンですが、この文章の内容としてはあてはまりません。先入観・思いこみを捨てて本文中に根拠を求める姿勢が肝要です。
5(1)〔正答率59.2%〕選択 接続語
誤答の大半は、選択肢イ「したがって」でした。「したがって」には、後ろの内容が前の内容の原因・理由となることを示す「順接」のはたらきがあります。( A )の前にある「家畜種の母親になる」ことが、( A )の後ろの「ホルスタイン牛では……泌乳量が驚異的に増加します」の原因だと読み違えたようです。ホルスタイン牛は家畜種であり、「家畜種」の具体例です。
接続語が前後のどの部分とどの部分をつないでいるのか、明確にして読み進めていきましょう。
5(3)〔正答率55.0%〕抜出 指示語 それ
(多かった誤答)「反芻とは、」15.1%
「胃の内容物を少量ずつ吐き戻して再咀嚼する生理現象」の最初の五字を答えた「胃の内容物」が正解です。
最も多かった誤答「反芻とは、」は、正解を含む一文「反芻とは、胃の内容物を少量ずつ吐き戻して再咀嚼する生理現象をいいます。」の最初の五字です。しかし、「反芻とは、」から始めて二十四字でぬき出しても、言葉の途中で終わってしまいます。
抜き出し問題では、答えを書く前に指定された字数をきちんと数えましょう。
小6
英語
平均点/満点 | 75.1点/100点 |
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試験時間 | 25分 |
小問数 | 45問 |
この学力テストの小学生英語においては、小学5・6年生が同じ問題に挑戦するという実態調査の形をとっています。今後の学習の指針として、テストおよび結果をご活用ください。
1~3はリスニング問題となっていますが、3(あいさつや対話を聞いて理解できる)は、想定をやや下回りました。筆記問題となる5(単語を書くことができる)では、綴りのミスが多く想定を大きく下回りました。特に(5)の正答率は2.5%と低くなりました。1・2・6はイラスト付きの問題という理由からも得点率が高くなり、試験全体としての正答率はほぼ想定通りとなりました。
1(7)〔正答率88.8%〕リスニング 英単語
(多かった誤答)「イ-circle」8.9% 無答0.0%
「単語の聞き分け」を問いました。(1)キー(4)トラック(8)パンプキンなど、日本語として聞きなじみのある言葉となっている英単語の問題は特に高い正答率となりました。一方で、普段あまり使わない[形] (-square-/-circle-/-triangle-)に関する聞き分けの正答率はやや低くなりました。最初は普段の日常生活の中で触れる英語(物の名前等)から少しずつでも英語に興味を持つようにしていきましょう。
2(3)〔正答率76.2%〕リスニング 英文
(多かった誤答)「ウ-carrying a bike」15.5% 無答0.2%
「文の聞き分け」を問いましたが、一般動詞の現在分詞の聞き分け(cleaning a bike/riding a bike/carrying a bike)の正答率が想定を下回りました。これは名詞と比べまだまだ使う頻度の少ない動詞の問題ということが誤答の原因となりました。
また(5)ではsnow→snowy, cloud→cloudy, rain→rainyと名詞ではなく形容詞を問う問題となっているため正答率はやや低くなっていました。
3(2)〔正答率56.2%〕(4)〔正答率67.2%〕リスニング 対話文
問題にはイラストや英単語・英文といったヒントとなるものがなく、その場でのヒアリングのみで短時間で判断しなければならないため、難易度が上がり想定を下回る結果となりました。(2)では単に否定の返答 No, it isn't (a museum). という形式ではなく、二人の会話が対話として成り立っているかどうかの判断が必要となるため、とまどいがあったようです。また、(4)でも場所を表す疑問詞を使った問題で、「どこに~」としっかり答えている返答の聞き分けが必要となります。
4〔各設問ごとの正答率〕筆記 アルファベット
アルファベットの書き取り問題では、大文字はよく書けていましたが、なじみの薄い小文字の正答率がやや低くなっていました。特に(6)のqは筆記体での書きづらさ、またp-q、b-d は形も似ていることから、他のアルファベットに比べ誤答が増えました。
5〔各設問ごとの正答率〕筆記 英単語
「書く力」を試す問題で難易度はかなり高くなりましたが、現時点では焦る必要はありません。小学校の指導要領で求められている「書く力」は、
①大文字・小文字を活字体で書ける
②簡単な語句や基本的な表を書き写すとができる。
となっています。
英単語を学習する時には、カタカナ読みにならないよう、英語の音をしっかりと聞いて、英語のリズムで覚えるようにしましょう。
(1)(2)(3)はいずれも「似た音のアルファベットの混同」による綴りミスが原因となる誤答が見られました。(1) bus →bas (2) lemon→remon (3) rose → lose などです。また特に正答率の低い(5)は無答が37.4%もあり、bridgeでの-dgeが書けていない解答も目立ちました。英単語を書く練習をするさいには、自分で発音しながら、少しずつ正確に綴りを覚えるようにしていきましょう。
6(5)〔正答率59.2%〕選択 英文の理解
(多かった誤答)「イ-A boy is in front of the car」25.6% 無答1.0%
「英文を読む」こと自体の経験がない受験者も多かったと思いますが、答えのカギとなる単語(イラスト)のジャンルによって正答率は変わりました。(1)(castle / station / library-)はやや難しい名詞となり正答率は82.4%にとどまりましたが、最も低い正答率となったのは(5)の場所を表す前置詞の問題です。in front of(~の前に)という英熟語を知らない場合に、front(フロント=前)と車の前座席のイメージの混同からの誤答も見られました。
7(1)〔正答率54.0%〕選択 会話文の理解
(多かった誤答)「ウ-Yes, I am.」32.8% 無答2.1%
「対話文を読み取る力」を問いました。「質問」に対する「返答」が不自然でなく、会話として成り立っているかどうかを確認しなければなりません。意味(内容)と文法の両方の正しい理解が必要となる問題です。(1)は疑問文ではなく、否定命令文(~してはいけない)に対して返答する会話となっており、単にYes / Noで答えていないので、しっかりと場面・内容がとらえられていないと誤答となってしまいました。
語学の学習では、まず基本となる対話パターンを覚える。その後、文脈に応じて自由な表現に対応できるようになるという順番で学んでいくことが大切です。少しずつ様々な対話パターンの表現を学習していきましょう。
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