講評
2023年 11月実施 小1
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2023年 11月実施 小1
小1
算数
平均点/満点 | 59.8点/100点 |
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試験時間 | 30分 |
小問数 | 20問 |
想定を下回る結果になりました。4と5で、想定よりも受験生が苦戦した問題が多かったことが原因です。
3(7)〔正答率55.6%〕たし算・ひき算の文章題
(最も多かった誤答)「11本」15.6%
次のように、問題文が長く、内容の理解が1つのポイントになります。
(7) 白・赤・青の チョークが あります。 白のチョークは 13本で、 赤のチョークは7本です。 また、 青のチョークは 赤のチョークより 2本 おおいです。
白のチョークは 青のチョークより なん本 おおいですか。
最も多かった誤答は、「白のチョークは13本で、…赤のチョークより2本多い」と問題文の情報を読み飛ばし、13-2=11(本)と考えたものです。また、正解にいたるプロセスの途中に出てくる数値である青のチョークの本数を答えた誤答が10%ありました。
4(1)〔正答率58.2%〕順序
(最も多かった誤答)「8番目」18.7%
次のように、図と順番の数え方が提示されていて、「アリが左向きに並ぶとき、アリ⑧は後ろから何番目か」を問う問題です。
最も多かった誤答「8番目」は、明らかに前から数えたものです。これは「後ろから」を読み落としたことが原因です。
また、無答が11%あり、問題の考え方自体を理解できなかった受験生も多くいたことがわかります。
5(2)〔正答率33.1%〕立体図形・積み木の置き換え
大きい積み木が小さい積み木3個分にあたることが与えられていて、「図のように小さい積み木を12個並べてできた形を、大きい積み木をできるだけたくさん並べて作るとき、大きい積み木を何個並べるか」を問う選択問題です。
選択された選択肢の割合は、次の円グラフのようになりました。
正解の「イ 2個」と「エ 4個」がほぼ同じ割合という、興味深い結果となりました。
積み木の個数のみに着目し、図形を無視して数量として問題を解こうとすると、小の12個を3個ずつ大の積み木に置き換えるので「エ 4個」となります。しかし、積み木の並べ方に注目すると、大の積み木は「イ 2個」しか並べることができません。
問題の条件は、同じ形を作ることなので、図形として解く必要があります。問われている内容を正確に理解できたかどうかが成否を分けるポイントとなりました。
小1
国語
平均点/満点 | 60.5点/100点 |
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試験時間 | 30分 |
小問数 | 20問 |
4(かなづかい)の正答率は想定を上回りましたが、3(ものの数え方)・5(物語文の読み取り)の正答率が想定を下回ったため、全体としても想定を下回りました。
3では、「1ぴき」「4人」など、数字や漢字を使った答案が多くありました。「ひらがなで」書きなさいという指示や、例に示されている答え方にならって解答を作成する必要があります。読解問題(5・6)では、8問中5問で無答率が2割前後となり、とくに選択問題での無答率が高くなりました。読解問題にねばり強く取り組む姿勢が今後の課題です。
1(4)〔正答率4.6%〕漢字の読み 上目づかい
(多かった誤答)「うえめ」30.4% 無答27.5%
「上」「目」の漢字は読めるものの、「上目づかい」という言葉を知らなかったために「うえめ」「じょうめ」と書いた答案が多く見られました。漢字には複数の読みをもつものがあり、言葉によって読み方を使い分けます。個々の漢字の知識にとどまらず、言葉として漢字を身につけていきましょう。
2(3)〔正答率52.7%〕カタカナ チューリップ
(多かった誤答)「チュウリップ」18.3%
長音(―)の表記以外に「チェ」「チョ」など拗音を書き間違えた答案が見られました。カタカナの表記については、この時期に確実に理解しておきましょう。
5(1)〔正答率33.4%〕抜出 そわそわしている理由
(多かった誤答)「そわそわ」21.8% 無答19.4%
そわそわしている理由を表す言葉を2つ抜き出す問題です。受験生の約半数は1つ目の「わすれもの」は正しく答えていました。誤答の多くは2つ目で「そわそわ」と書いたものでした。そわそわしている理由として「そわそわしているから」では答えになりません。正解の「しんぱい」は傍線部から離れた箇所にありました。抜き出して答える問題では、正解は必ず本文中にあります。正解にふさわしい言葉が見つかるまで本文を読みこみ、確実に得点に結びつけることを心がけましょう。
5(4)〔正答率50.1%〕選択 ヤドカリみたいと言った理由
(多かった誤答)無答22.6% 選択肢イを選んだもの18.9% 選択肢アを選んだもの8.0%
かずまくんがももの様子を見てヤドカリみたいと言った理由を選ぶ問題です。「ヤドカリ」という言葉にとまどった受験生が多かったものと思われます。「ヤドカリ」がイメージできなくても、ももの様子を説明した部分を読めば、正解の選択肢ウを選ぶことができます。選択肢イの後半の内容(かばんにつめこんで)はあてはまりますが、かばんの中身は「いらないもの」ではありません。選択問題を解く際は、各選択肢の細かい部分にまで注意して正解かどうかを判断するようにしましょう。
6(4)〔正答率32.9%〕選択 内容真偽
約3分の1の受験生が選択肢ウを選んでいました。選択肢ウの「アリダニ」「アリのぎょうれつ」などの言葉が本文最後に出てくるので正解と思いこんでしまったようです。本文と照らし合わせれば、アリのぎょうれつの中にいるのはアリダニではないことが明らかです。正解の選択肢イの内容は、本文最初に出てきます。内容真偽では、本文全体に目を配ることが求められます。各選択肢の内容を正しくとらえたうえで、本文と丁寧に照らし合わせて真偽を見定めましょう。