講評
2025年 2月実施 小6
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2025年 2月実施 小6
小6
算数
平均点/満点 | 56.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 25問 |
想定を下回る平均点となりました。大問単位でも、全体的に結果が想定を下回りました。
2(3)〔正答率62.0%〕速さ(道のりを求める)
(最も多かった誤答)「180m」19.5%
分速150mで1分20秒進む道のりを求めます。
正解は、1分20秒=113分より、150×113=200(m)です。
これに対し、最も多かった誤答180mとなる考え方は、1分20秒を1.2分としてしまい、150×1.2=180(m)と答えたものです。
このように、大多数の受験生は、(道のり)=(速さ)×(時間)を理解できていることがわかります。正解と不正解を分けたのは、時間の単位換算でした。
5(1)〔正答率70.0%〕割合(比べる量)
(最も多かった誤答)「22人」17.3% 「無答」6.9%
設問の構造が、難度に影響を与える結果となりました。
問題は、次のように与えられています。
正解は、問題文1行目の「200人」と3行目の「27%」から、200×0.27=54(人)で、問題文2行目の内容を飛ばして解く構成になっています。
最も多かった誤答の22人は、2行目の『Aを「はい」108人』と『Bを「はい」70人』から、200-108-70を計算して求めたものです。
これは、論理的に正しくない考え方なのですが、問題文に出てきた順に数値を扱ってしまったようです。
また、例えば「200人の27%は何人ですか。」というふうな単純な文章の問題であれば、過去の出題で正答率が85%を下回ったことがなく、無答率も5%を超えることはありませんでした。
算数では、解答するために必要な条件を設問内から取捨選択して取り出す力も試されます。今回は、その力の差が正解と不正解を分ける結果となりました。
6(1)〔正答率42.9%〕平面図形(拡大図)
(多かった誤答)「1.6倍」「1.66倍」「1.7倍」合わせて27.8%
次の図で、三角形ABCが三角形DBEの何倍の拡大図か答えます。
対応する辺の長さが12cmに対して20cmなので、20÷12=123(倍)が正解です。
多かった誤答3種は、20÷12を計算してはいますが、小数では答えが1.66…となり割り切ることができないため、苦しまぎれに書いたものです。
拡大図・縮図は、小6で学習するテーマですが、小5で学習した割合の考え方を理解し、さらに、分数の扱いも身につけていないと、解くことができなくなります。
算数・数学は、学習したことを積み上げていく教科です。中学に進学するまでに、小学校で学習した内容の総復習をしておきましょう。
小6
国語
平均点/満点 | 59.4点/100点 |
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試験時間 | 40分 |
小問数 | 29問 |
4(文学的文章の読み取り)の正答率が想定を下回りましたが、1(漢字の読み書き)・5(論理的文章の読み取り)が想定をやや上回ったため、全体正答率はほぼ想定通りになりました。4(文学的文章の読み取り)は、正答率30%を下回る問題はなかったものの、5問中、4問が正答率50%前後の問題でした。この大問をどれだけ得点できたかどうかが重要でした。
1(10)〔正答率36.1%〕漢字の書き 伝票
(多かった誤答)「伝表」34.4%
問題文「金額をデンピョウに記入する。」をもとに、「デンピョウ」の書きを答える問題です。
正答率が伸びなかったのは、「伝票」という言葉が小学生にとってなじみがないからだと考えられます。しかし、「伝票」という言葉はテストなどの漢字の書き取り問題として頻出単語です。漢字ドリルなどの教材で知らない言葉があれば、意味や例文を確認して、身につけることが大切です。これを機会に、もう一度漢字教材を復習しておくとよいでしょう。
2(3)〔正答率33.4%〕同訓異字 努める
(多かった誤答)「〇」59.3%
「泣かないように務めます」の誤りをただす問題です。半数以上の受験生が誤りはないとして「○」と答えていました。
「ツトめる」には「務める」「努める」「勤める」などの同訓異字があります。この問題のように「泣かないようにツトめる」というときには、「泣かないように努力する」という意味で、「努」を使います。一方、「務める」は「学級委員長を務める」など、任務や役割を引き受けるという意味があります。同訓異字は漢字の読みと意味を知っているだけでは正解できません。例文を通して使い分けをマスターしましょう。
4(1)〔正答率50.6%〕選択 言いかえ こういうの
指示語「こういうの」が指す内容を説明したものを選ぶ問題です。前後の「おじいちゃんって、こういうの苦手なひとだし」という部分から正解を導き出します。
誤答は選択肢ア「ふだんとは違う、非日常的な雰囲気」に集中しました。確かに退職する「おじいちゃん」を祝うために多くの人が拍手で出迎えている場は「非日常的な雰囲気」といえます。しかし、「非日常的な雰囲気」だけでは、自分の退職を祝うというニュアンスがありません。よりよい選択肢ウ「あらたまっていて、はれがましい場」が正解です。
選択問題は「最もよい」ものを選ぶのが大原則です。しっかりとすべての選択肢を吟味する習慣を身につけましょう。
5(4)〔正答率48.5%〕抜き出し 空所補充 人
(多かった誤答)無答8.9% 「餌」6.5% 「虫」5.3% 「鳥」5.0% 「葉」5.0%
三か所ある空所に共通してあてはまる、漢字一字を答える問題です。本文中に漢字一字の言葉が多く出てくるため、様々な誤答が見られました。
空所の直前部分では、タヌキの糞の中に「人が実を食べるために植えた木」であるカキやギンナンがあったことから、タヌキと人、人が暮らす里山との関係について述べられています。「人」という正解にたどり着くには、文脈を把握する力が必要でした。
空所補充の問題では、空所の前後の言葉に注目するだけでなく、文脈から答えを導き出すことも大切です。