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講評

2022年 11月実施

小4

小4

算数

平均点/満点 63.0点/100点
試験時間 30分
小問数 20問
1. 大問別正答率(想定と結果)

小4の学習単元である3で想定を大きく下回る正答率になりましたが、応用~発展問題である67で想定を大きく超える正答率となったため、全体では想定を少し上回る平均点となりました。

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2. 小問別

2(5)〔正答率62.9%〕平面図形

図のように、長方形の紙を2回折り、左下の直角三角形を切り取って2回開いてできる形を答えます。

 

正解はひし形です。誤答として最も多かったものは、平行四辺形と正方形で、それぞれ11%ありました。また、二等辺三角形は1回開いたときにできる形ですが、二等辺三角形(9%)という誤答も多く見られました。

知識としての図形を学習する学年は小4ですが、この問題のように、折ったり切ったりすることで変化した図形になると、覚えただけの知識では対応できないことがわかります。

 

3(1)〔正答率58.5%〕文章題(式を立てて答えを求める)

「計算問題410問を、毎日18問ずつ15日間解いたとき、まだ解いていない問題数」を、式を立てて求めます。ここでは、410と18を必ず書き入れて1つの式に表すことが条件になっているので、正解は、410-18×15=140(問)です。

正答率は58.5%ですが、その内訳として、式・解答ともに正解した受験生は43%、式のみ正解した受験生は7%、解答のみ正解した受験生は18%となりました。

解答のみ正解した受験生の間違った式は、18×15-410=140と410÷(18×15)=140が最も多く(7%)、前者はひく部分とひかれる部分を逆にしたもの、後者は-を÷に書き間違えたものです。

小4では、( )を用いた式や、計算の工夫(分配法則)を学習します。式を正しく表現できるかどうかで得点差が生まれてきます。「式は立てられないけれど答えが正しいからいい」という考えをしないよう、正しい立式を大事にしてください。

 

6(2)〔正答率18.2%〕計算の約束

記号< >に囲まれた九九の答えを、次のようなきまりに従って1桁の数で表します。

 

【計算のきまり】

九九の答えによって、次の①・②のように表します。

  • ① 九九の答えが1けた … そのまま表す。
    • れい<1×8>… 1×8=8 なので、<1×8>=8
  • ② 九九の答えが2けた … 各位かくくらいの数をたす。たし算の答えが1けたになるまでくり返し、1けたになったらその数を表す。
    • 例<3×5>… 3×5=15 → 1+5=6 なので、<3×5>=6
    • 例<7×8>… 7×8=56 → 5+6=11 → 1+1=2 なので、<7×8>=2

問題は、<A×B>=2になる式について、上の例の<7×8>以外の5つの式を求める、というものです。

ここでは、正しい式が1つ書けるごとに1点とし、5つ書けて正解5点、という配点になっています。

この問題のポイントは、「九九では、かける数とかけられる数を入れ替えても答えは同じになる」ことの利用です。例えば、例で<7×8>=2であれば、<8×7>も2になります。

全受験生の得点状況を得点ごとの割合にすると、次のような円グラフになります。

 

まず、1点(19%)と2点(21%)の答案のうち、最も多かった解答は、1点の答案では<1×2>で、2点の答案では<1×2>と<4×5>でした。

また、3点(9%)の答案のうち、最も多かった解答は<1×2>と<4×5>、そして<2×1>または<5×4>でした。

このことから、1点(19%)・2点(21%)・3点(9%)の答案をつくった合計49%の受験生は、「かける数とかけられる数を入れ替えても答えは同じになる」というポイントを活用できずに、1つ1つ計算して試したものと思われます。

なお、「かける数とかけられる数を入れ替えても答えは同じになる」というポイントを活用した受験生は、短時間で正解答案をつくることで、5点(23%)の得点だけでなく、他問題に影響する時間的余裕も得ることができたことと思われます。

 

小4

国語

平均点/満点 55.1点/100点
試験時間 30分
小問数 24問
1. 大問別正答率(想定と結果)

1(漢字の読み書き)は想定に近い結果が出ていましたが、2(知識・文法)は文法問題の正答率が低調だった影響を受けて想定を下回りました。4(文学的文章の読み取り)・5(論理的文章の読み取り)の正答率はいずれも想定を下回りました。一方、3(言葉の書きかえ)は想定を上回りました。試験全体としては、想定をやや下回る結果となりました。

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2. 小問別

1(3)〔正答率19.3%〕漢字の読み 合作
(多かった誤答)「ごうさく」約87%

誤答した答案のうち、ほとんどが「ごうさく」と答えていました。「合作」という言葉の意味を考慮しないままに、「合」・「作」をそれぞれ単純に音読みしたものと思われます。「合」という漢字を「がっ」と読む二字熟語としては、「合体(がったい)」・「合唱(がっしょう)」などがあります。「合」のように、一つの漢字が複数の音読みをもつ場合もあるので、読みを判断する際には注意しましょう。

 

2(4)〔正答率39.5%〕筆順 長
(多かった誤答)「二」約28% 「1」約13% 「2」約13%

筆順を正しく理解して「一」と答えた受験生は約4割に留まりました。ただし、誤答を見てみると、算用数字で「1」と答えている誤答が約13%ありました。漢数字で答えるという指示を守っていれば、半数以上の受験生が正解していたことになります。算用数字で答えた答案は、「2」・「3」などの誤答も累計すると約29%ありました。全体の3割ほどの受験生が、漢数字で答えるという指示を見落としていたことになります。指示の見落としは失点に直結するので、この問題に限らず試験を受ける際は留意するようにしましょう。

 

4(2)〔正答率45.0%〕記述 言いかえ あやまること
(多かった誤答)謝る内容に具体性を欠くもの(「アブダラ君に対してやったこと」等)約25% 傍線部の内容を反復しているもの(「転校生の目をみてあやまること」等)約15%

あんずが、守屋さんという同級生に向かって何を謝るよう言っているかを読みとって記述する問題です。

この問題は(あんずは、〈   〉をあやまれと守屋さんに言っている。)の〈   〉の中だけを答えるので、記述問題としては比較的取り組みやすい形となっています。とはいえ、〈   〉の前後に繋がらない形で答えると加点されないため、自分の答えを〈   〉の前後に合わせて繋げる工夫が必要です。途中で答案が途切れているケースを含め、繋がりが不十分な答案は多数見られました。「本文中のこの部分を使って答える」と判断した後、答案を最後まで仕上げる技術と根気に課題が見られました。

誤答として最も多かったのは、あんずが謝るよう要求した内容が具体的に書けていないものでした。また、二番目に多かった誤答は、問いの内容が答案の中で反復されているケースでした。いずれの誤答も、問いと答えを対応させる意識が不十分な点が課題といえます。

ほか、目的語(アブダラ君)が抜けて減点されている答案が多数見られました。この問題において、守屋さんが誰に対して謝るべきなのかは重要な要素です。部分点を取ることができた人も、答案からこの目的語が抜けている場合は改善の余地が大きくあるといえます。

 

5(1)〔正答率51.5%〕接続語

接続語を選ぶ問題です。空所は一つのみで選択肢が四つという標準的な形式の問題でしたが、約半数の受験生が誤答しました。接続語の問題は正解の根拠が空所付近で見つかることが殆どであり、難問として設定されているケースも一般的に多くありません。それだけに、接続語の問題における失点は極力防がなければなりません。

接続語の問題を解く際は、空所の前後の内容を読んで、両者の関係を捉える必要があります。ここでは、空所が一般的な法則(太陽の光のあたり方によって気温は変わること)と、その具体例(光がよく当たる場所=赤道付近・とどきにくい場所=南極)の橋渡しになっていることが、正解を選択肢ウ「たとえば」だと判断するポイントです。

接続語の問題の答えを雰囲気や語感のみで決めるのは間違いの元です。文どうしの関係を明確に認識し、筆者がどのように文章を展開しているかを理解した上で解くようにしましょう。

 

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