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講評

2022年 2月実施

小5

小5

算数

平均点/満点 63.6点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
1. 大問別正答率(想定と結果)

全体の正答率は、想定を少し上回る結果になりました。発展レベルが含まれる57で、基本~応用レベルの各(1)をしっかり正解することができていました。

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2. 小問別

4(1)〔正答率83.5%〕・(2)〔正答率30.4%〕・(3)〔正答率22.5%〕平面図形

台形や三角形の面積や辺の長さに関する問題です。

 

(1)〈図1〉は、台形ABCDの面積を求めます。面積を求める公式の「÷2」をせずに270cm2と解答した間違いが12%もありました。
(2)〈図2〉と(3)〈図3〉は、いずれも台形ABCDの面積を二等分するときの、アとイの長さを求めます。
面積が分かっている図形の辺の長さを求める学習は、小学校の教科書には掲載されていません。見た目の長さをそのまま答えた((2)は8cm、(3)は6cmや7cm)誤答が約40%もありました。また、無答率も高く、(2)は17%、(3)は15%でした。

 

7(1)〔正答率76.4%〕・(2)〔正答率30.6%〕速さ

最初に与えられているのは、次の資料と文章です。

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(1)は、弟が東池コースを1周するのにかかる時間を求めます。
問われていることに答えるために、資料と文章から必要な情報を拾うことがポイントになります。無答は9%、誤答は15%でした。誤答の多くは、弟または兄が西池コースを1周した場合にかかる時間や、弟が土手北点~土手南点を走るのにかかる時間を間違って求めているものがほとんどです。
(2)は、兄弟がはじめて同時に土手南点に着いたとき、それぞれ何周しているかを求めます。
1周するのに、兄は20分、弟は14分かかるので、20と14の最小公倍数である140分で同時に土手南点に着きます。
この最小公倍数を求めることが正解への必須条件なのですが、受験生の40%は最小公倍数を求めることができていません。
「速さ」も「公倍数」も、小5の学習単元ですが、このように2つの単元が融合されると、正答率はたいへん低くなります。

 

小5

国語

平均点/満点 62.8点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
1. 大問別正答率(想定と結果)

3(言葉の書きかえ)の正答率が想定を大きく下回りましたが、2(知識・文法)・5(論理的文章の読み取り)の正答率が想定を上回ったため、全体的にはほぼ想定通りの結果になりました。
2は、(1)・(2)の四字熟語、⑷外来語の正答率は70%を超えており、基本的な語彙の知識は身についているといえます。一方、敬語の問題(5)・(6)・(7)の正答率はいずれも70%を下回りました。敬語の知識を身に着けることが今後の課題です。
3は、想定を大きく下回りました。(1)〔正答率21.0%〕・(2)〔正答率46.8%〕では、書きかえる前と後で文がどう変わったかを正しく理解していない答案が目立ちました。また、4(5)の記述問題の無答率も高く、全体的に記述問題に慣れていない印象を受けました。
5の文章は、ダンゴムシの生態について調べた説明文でした。大きく正答率を上回ったのは、(5)〔正答率45.3%〕です。四つの選択肢の中から二つ選ぶ問題でしたが、想定よりも無答率が低く、最後までしっかりと問題に取り組めていました。

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2. 小問別

1(4)〔正答率44.4%〕漢字の書き 急場
(多かった誤答)「きゅうじょう」約43%

「急」「場」をそれぞれ音読みした「きゅうじょう」が誤答の大半を占めました。「急場」という熟語は「急場をしのぐ」という形で使うことが多く、言葉を知らなかったために正答率が低かったと考えられます。

 

1(8)〔正答率46.4%〕漢字の書き 整列
(多かった誤答)「正列」約21%

二割以上の受験生が「正列」と答えていました。学校で「整列しなさい」と言われることはあっても、「列を整える」という言葉の意味を意識していないことがうかがえます。言葉を意識して調べようとする習慣が大切です。

 

2(7)〔正答率35.8%〕敬語 いたす

全体の約50%の受験生が選択肢ウ「丁寧語」と答えています。「いたしましょう」を「~ます」の選択肢ウ「丁寧語」と間違えたようです。敬語は教科書でも重ねて学習する機会が設けられています。この機会にぜひ復習しておきましょう。

 

3(1)〔正答率21.0%〕言葉の書きかえ
(多かった誤答)「みんなの意見を~」約46% 「~ました」で終わっているもの約36% 「学級会で」を欠くもの約22% 「とりまとめた」「とりまとめました」で終わっているもの約17%

受け身の文に書きかえる問題です。文末に「れる(られる)」をつけて、「とりまとめられた」と書きかえることができても、「~を」を主語「~が」に書きかえることができていませんでした。
また、例文が敬体の文章であったため、文末が「~ました」などの敬体で終わっている答案が目立ちました。常体の文を書きかえる問題なので、答えも常体の文になります。

 

4(5)〔正答率29.4%〕記述 まゆみの気持ち
(多かった誤答)無答約36% 心情を表す言葉を欠くもの約25%

本文をほぼそのまま抜き出した誤答や、自分の言葉で登場人物になったつもりでセリフを書いた誤答がよく見られました。いずれも、心情語が含まれておらず、心情を問う問題の解答としては不十分です。答えるべき内容を文章中の言葉を使って書く記述力が身についていません。

 

5(4)〔正答率49.9%〕抜出 空所補充 光から遠ざかろう
(多かった誤答)無答約15% 「暗いほうへと移動」約15%

最も多かった誤答は「暗いほうへと移動」でした。正解の「光から遠ざかろう」と意味はほぼ変わらず、の二行前にあるため、受験生にとって抜き出しやすい言葉だったと言えます。しかし、「暗いほうへと移動」では「とする性質」にうまくあてはまりません。空所の前後の合う言葉を見つけようとする意識が不足しています。

 

小5

英語

平均点/満点 72.4点
小問数 37問
今回の出題意図

新学習指導要領に基づき、今年度から小学校での英語の授業が教科化されました。

習熟度に応じた検定試験は多く存在しますが、今回の学力テストでは全国の小学5・6年生が同じ問題に挑戦する、という実態調査の形をとりました。今後の学習の指針としてテストおよび結果をご活用ください。

今回の学力テストでは、次の力を問う出題を行いました。なお、出題内容は身近な単語や、外国語活動および授業でよく使われる表現を中心にしています。

1. 基本的な単語や文を聞く力
2. 基本的な単語や文を読む力
3. アルファベットや基本的な単語を書く力

英語教科化後、5・6年生では年間70コマの授業を通して、従来外国語活動で重視されてきた「聞く」「話す」に加えて、新たに「読む」「書く」も含めた教科学習を行います。
今回のテストでは「読む」「書く」の力を問う問題も盛り込むことで、小学生が、現状でどのくらい英語を読むことや書くことに親しんでいるかも併せて調査しました。

 

単語や文の聞き取り

[1]では「単語の聞き分け」を問いました。野菜(cucumber)や職業(firefighter)の聞き分けがよくできており、その正答率は共に98%以上となっています。一方で、雑貨(tie/watch/wallet)に関する少し複雑な聞き分けは、58.2%と低くなりました。この大問全体の正答率は87.8%と非常に高い結果となりました。

[2]では「文の聞き分け」を問いました。大問正答率は86.7%でした。数字(six/seven/eight)や、動作(wash the clothes/cook lunch/clean my room)の聞き分けがよくできており、正答率はそれぞれ95%前後となりました。一方で、数字(four/fourteen/forty)のやや複雑な聞き分けが問われた問題の正答率は62.1%と低くなり、また、動詞(writing/reading/opening)の聞き分けの問題の正答率も、83.1%とやや低くなりました。

 

 

対話の聞き取り

[3]は大問正答率68.2%でした。特に、(2)の正答率は51.5%と低くなりました。これは、“Is that a star?”という質問に対し、返答“No, it’s an airplane.”を選択することを求めた問題でしたが、別の選択肢に“No, I’m not.”という誤答が含まれていたことで、難度が上がったと考えられます。対話の聞き取りにあたっては、まず音声を通じて、数多くの文章のパターンを身につけ、文意を確実に掴むことを心がけましょう。

 

アルファベットの書き取り

[4]ではアルファベットの書き取り問題を出題しました。大問全体の正答率は97.0%で、大文字と小文字ともによく書けていました。小文字のyの正答率が最も低く、誤答としては、大文字を小さく書いただけの解答や、文字の高さがつかめていない解答が散見されました。今回は、4線の使い方も採点基準としています。

[4]の正答率

  (1) B (2) Q (3) V (4) h (5) k (6) y
小5 99.6% 97.3% 98.3% 96.2% 96.1% 94.2%
小6 99.9% 98.8% 99.1% 98.7% 98.3% 98.2%

 

単語の書き取り

[5]では単語の書き取り問題を出題しました。大問全体の正答率は34.1%でした。(1)mapのように、1文字1音で構成されている単語や、(6)eggのように、外来語として見聞きする単語の正答率が高くなりました。また、6年生での大問全体の正答率は56.2%となっており、5年生と比較すると、書き取る力が大きく上昇していることが分かります。

[5]の正答率

  (1)map (2)desk (3)bike (4)bread (5)dish (6)egg
小5 49.3% 45.1% 20.6% 18.4% 13.8% 57.2%
小6 71.9% 73.3% 43.8% 32.6% 29.5% 86.3%

 

誤答分析を通じ、いろいろな傾向が見えましたので紹介します。

①ローマ字との混同
ローマ字学習が英語学習にとってプラスかマイナスかは議論が分かれます。今回、ローマ字のルールで書かれた解答が多く見受けられました。
(正)bike - (誤)baik
(正)egg - (誤)eggu

②鏡文字
bとdを混同する鏡文字での答案も見受けられました。アルファベットを練習するさいに、意識して区別しましょう。
(正)bread - (誤)dured
英単語を覚えるさいには、カタカナ読みにならないよう、英語の音をしっかり聞いて、英語のリズムでインプットしましょう。また、小学校の新指導要領で求められる「書く力」は、

①大文字、小文字を活字体で書ける
②簡単な語句や基本的な表現を書き写すことができる

までですので、焦る必要はありません。現時点で「どのくらい書けるのか?」という力試しと捉えてください。

 

単語や文の読み取り

[6]では文を認識する力を問いました。大問正答率は81.6%と高い結果となっており、答えのカギとなる単語の判別が良くできていました。道具(fork)や衣類(sweater)などの名詞を問う問題がよくできていたのに対し、状態を表す形容詞を問う問題の正答率は64.2%、位置を表す前置詞を識別する問題の正答率は78.1%と低くなりました。

[7]では対話を読み取る力を問いました。大問正答率は65.2%でした。最も正答率が高かった問題は“What sport do you play?”に対する返答を選ぶ(4)で、その正答率は74.8%となりました。一方で、“Do you get up early?”という質問に対する返答を問う(3)の正答率が56.0%と最も低くなりました。誤答選択肢の中に“get”という単語が含まれており、その選択肢を選んだ受験者が多かったようです。学習にあたっては、まずは表現やパターンを数多く覚え、その後、文脈に応じ柔軟に対応できるようになることを目指しましょう。

 

アンケート結果との相関関係

今回、同時にアンケートを行い、テスト結果との相関関係を調査しました。

 

英語への興味・関心とテスト結果

まず受験者が英語に対してどんな興味・関心を持っているか見てみましょう。

 

どんなことをしてみたい

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多くの受験生が「旅行に行きたい」と思っています。さらに踏み込んで海外留学や海外生活を希望する人は2割未満に留まりました。

 

次にテスト結果との関係をみてみましょう。

 

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留学や、海外での生活を志向する受験者の方が平均得点が高い結果となりました。逆に、英語に対してあまり興味がないと答えた受験者の得点が最も低くなりました。このように、興味・関心と平均点の間には相関関係が見られます。

 

学習期間とテスト結果

さらに英語学習歴を尋ねたところ、8割以上の受験者が学校以外に何らかの英語学習をしていることが判明しました。学習歴5年以上の人も4分の1います。

 

 

では、学習期間は結果に反映されるのでしょうか?学習期間別の得点をみてみましょう。

 

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学習期間が長いほど、平均点が高くなる傾向が見られます。

 

英検資格とテスト結果

英検資格の取得状況についても尋ねてみました。

 

 

英語教育への注目が高まり、小学生のうちから英検をめざす子どもが増えているといわれます。受験者の中での英検資格保持者は約29%でした。2021年6月に実施した学力テストの際のアンケートでは、この割合は約21%でしたので、英検保持者の割合は増加傾向にあるようです。教科化に伴い、この割合は、今後一層増えていくと予想されます。
英検5級は中1内容です。中1のスタート段階で、すでに習熟度に相当の開きがある実態がわかります。

 

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英検の取得級と今回のテスト結果の間にも比例関係が見られます。興味をもった方は、英検にも積極的にチャレンジしてみましょう!

 

最後に

新指導要領の導入により、英語学習が一層本格化しつつあります。今回の学力テストの結果にも、その影響が現れています。6月実施の学力テストや11月実施の学力テストと今回の結果を比較すると、各問の正答率が高くなってきており、英語が教科化されたことによる小5・小6の英語力の向上を伺うことができます。また、英検資格の保持者の割合に、小5・小6共に4~5%の増加が見られるなど、全体として小学生が英語学習に積極的に取り組む傾向になりつつあることが分かります。一方で、英語学習において、第一に大切にして頂きたいのは、お子様の学習へ対する意欲を育むことです。アンケートからも見られるように、お子様自身が英語に対して興味・関心を向けることが、結果として英語力向上に繋がります。本、映画、旅行など様々な手段を活用して、知的好奇心を刺激して頂きたいと思います。

また、今回のテストは、競争ではなく、現段階での診断ツールとしてご活用ください。現状の力を把握し、今後の英語学習の目標を立てて頂ければと思います。

この学力テストが、少しでもお子様の英語学習への動機づけとなれば幸いです。

 

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