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講評

2018年11月実施

小5

小5

算数

平均点/満点 56.1点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
全体

計算問題や基本的な問題は、おおむねよくできていました。得点差がついたのは、答えが複数ある問題と整数に関する問題です。

問題別

大問2(7)[正答率68.6%]の正解は「94.2÷3.4=27あまり2.4」です。「94.2÷3.4」の部分は、ほぼ全員が書けていました。商に関しては、「27」を求められていたがあまり「2.4」を間違えたものが、誤答のうちの約60%ありました。あまりの間違いで目立ったものは「24」で、筆算における小数点の処理やあまりの桁数処理は大きな課題です。

大問3(2)[正答率48.4%]は、2本の針の動き(変わり方)について、表のア・イの2箇所に数値を入れる問題です。誤答のうち、(ア○・イ×)が約75%、(ア×・イ○)が約7%と、間違いの原因はイの方に偏りました。また、イの解答欄には空欄も目立ち、針がより大きく動くと、うまく捉えることができなかった様子が伺えます。

大問4(2)[正答率38.8%]は、座標を表す2数の差が4になる点を図に書き入れる問題です。誤答では、条件を理解できていないと思われるものが約半数ありました。また、正解となる4点のうち、(5、1)と(1、5)の方が、(4、0)や(0、4)よりも見つけやすかったようです。

大問6(1)[正答率47.5%]は、予算からの不足を考慮し、1セットあたりの費用を求める問題です。誤答として多かったものは、1セットあたりの費用まで求めず、60000+6000=66000(円)と答えたもので、約15%ありました。また、不足を正しく処理せず、60000-6000=54000(円)として、54000÷200=270(円)と答えたものも、約15%ありました。

まとめ

算数では、条件を線分図に表したり、図に書き込んだり、表にまとめたりして解くことが大切です。すでに多くのテーマを学習し てきていますので、自分自身の苦手テーマや課題はよくわかっていると思います。あらためて、復習する時間を取るとよいでしょう。毎日、復習する時間やテーマを決めて少しずつ、ていねいに、繰り返して取り組むことが大切です。

小5

国語

平均点/満点 72.9点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
全体

平均点は72.9%と、想定を大きく上回りました。問題別にみると、[1]「漢字の読み書き」・[2]「知識・文法」・[3]「言葉の書きかえ」・[4]「文学的文章の読み取り」は、いずれも想定を上回っています。[5]「論理的文章の読み取り」はほぼ想定通りでした。

問題別

[1]「漢字の読み書き」 全体的によくできています。(9)「練る」[正答率69.4%]・(10)「直筆」[正答率46.0%]などの難問の正答率も想定を上回りました。これらの言葉はあてずっぽうで正解することは難しく、正解するには言葉の知識が必要です。ただ、(7)「使命」[正答率22.8%]の正答率は想定を大きく下回っており、「指名」・「氏名」・「指命」といった誤答が大半を占めていました。「しめい」と読む熟語の知識は持っていても、その知識が整理されていないことが伺えます。

[2]「知識・文法」 全体的によくできていました。知識問題、文法問題の両方で想定を上回っていました。(1)・(2)の故事成語は、意味と言葉を覚えるだけでなく、由来と合わせて理解すると定着が深まります。

[3]「言葉の書きかえ」 (1)・(2)ともに想定正答率を上回りました。(2)[正答率68.2%]は、文の書きかえ問題でしたが、「、」(読点)ヌケ、「とても」ヌケで点数を失っている答案が目立ちました。ケアレスミスは見直しをすることで防げます。

[4]「文学的文章の読み取り」 全体的に非常によくできていました。記述問題の(2)[正答率48.7%]は、誤答を分析すると、その半数以上が内容を理解していることがわかります。しかし、解答の根拠となる「早くバッターボックスに立てばいいのに」をほぼそのまま使ってしまったため、問いの「どういうことがいらだたせたか」という要素がなく、不正解となっています。国語では「問いと答え」がつながってはじめて正解となります。

[5]「論理的文章の読み取り」 全体正答率はほぼ想定通りでした。(2)[正答率48.2%]と(4)[正答率43.5%]の正答率は、想定を下回りました。(2)は、指示語の選択問題ですが、多くの受験生が直前の内容をまとめたイを選んでいました。(4)は空所補充の問題です。誤答の大半が「世界遺産」でした。指示語や空所補充の問題では、自分が出した解答を代わりに当てはめてみて、前後の文脈が通るかどうかを確かめなければいけません。

まとめ

漢字や言葉の知識、文章の全体内容を読み解く力は十分あります。反面、粗さが目立ちました。漢字などは意味づけしながら覚えることで、暗記した知識を自分のモノとしましょう。読解問題では、自分の答案と問題を照らし合わせて見直す習慣をつけましょう。

小5

英語

平均点/満点 72.1点/100点
試験時間 20分
小問数 37問
今回の出題意図

今年度より、指導要領改訂に伴う移行措置で、小学校では新しい教材が導入され、授業時間が増えました。学校現場では試行錯誤が続いております。
すでに習熟度に応じた検定試験が多く存在しますが、今回の学力テストでは全国の小学5・6年生が同じ問題に挑戦する、という実態調査の形をとりました。今後の学習の指針としてテストおよび結果をご活用ください。

今回の学力テストでは次の力を問う出題をしました。なお、出題内容は身近な単語や外国語活動でよく使われる単語や表現を中心にしています。

1. 基本的な単語や文を聞く力
2. 基本的な単語や文を読む力
3. アルファベットや基本的な単語を書く力

現状の外国語活動では「聞く」「話す」という音声学習が重視されていますが、教科化に伴い、小学校でも文字学習が徐々に行われています。今回のテストでは「書く」も盛り込み、「現時点で小学生がどれだけ書くことに親しんでいるのか」も問いました。

[1]では「単語の聞き分け」を問いました。動物の名前(giraffe, butterfly)、体の部位(ear)、スポーツ(tennis)は正答率がいずれも高く、大問正答率は90.8%となりました。一方で、(3) planeは80.1%とやや正答率が低くなりました。「飛行機」をairplaneやjetで覚えていたのかもしれません。

[2]では「文の聞き分け」を問いました。大問正答率は93.4%でした。名詞の区別で解ける問題はいずれも9割以上の正答率で、よくできていました。run / write / sinの動詞の区別が要求された(1)は81.5%とやや低くなりました。数字の聞き分けを問う問題は(4)98.9%と大変よくできていました。

対話の聞き取り

[3]は大問正答率73.4%でした。Yes/Noで解答する (2)Do you play baseball?は正答率95.4%とよくできていました。一方で、質問文が長く、選択肢が紛らわしい(3)では正答率が42.8%となりました。(4)も選択肢自体は紛らわしいのですが、78.5%とまずまずの正答率でした。外国語活動などでなじみの表現だと正答率が高くなるのでしょう。

アルファベットの書き取り

[4]ではアルファベットの書き取り問題を出題しました。大文字はよく書けていました。小文字は文字の高さがつかめていない答えが多く見られました。小6になると小文字の習熟度も大きく上がっています。
「鏡文字になる」、「大文字を小さく書いただけ」というのが主な誤答のパターンです。

[4]の正答率

  (1) E (2) N (3) Y (4) f (5) h (6) w
小5 98.6% 96.0% 93.9% 78.7% 86.0% 95.2%
小6 99.2% 97.6% 97.1% 87.4% 92.7% 97.2%
単語の書き取り

[5]では単語の書き取り問題を出題しました。 (1)pigのような1文字1音の単語の正答率が小6になると上がります。ローマ字と英単語の区別がつくようになってきているようです。

[5]の正答率

  (1) pig (2) desk (3) cake (4) tea (5) math (6) train
小5 48.8% 30.3% 23.0% 26.2% 29.1% 17.1%
小6 54.9% 35.6% 28.4% 31.3% 31.4% 22.1%

また、誤答分析を通じ、いろいろな傾向が見えましたので紹介します。
①ローマ字との混同
ローマ字学習が英語学習にとってプラスかマイナスかは議論が分かれます。今回、ローマ字のルールをそのまま当てはめてしまう例が多く見受けられました。
(正)pig - (誤)piggu

②文字にすると鏡文字になる
アルファベット単体では書ける文字が、単語レベルになったとたん、鏡文字になってしまうという例も見られました。
(正)desk - (誤)besk

③日本語にない発音を、似た発音に寄せてしまう
日本語にない発音であるthのつづりミスが目立ちました。算数を「マス」とカタカナで覚えてしまっているようです。インプットの際に、正しい発音で覚えることで、つづりも書けるようになります。
(正)math - (誤)mas / maf

英単語を覚えるさいには、カタカナ読みにならないよう、英語の音をしっかり聞いて、英語のリズムでインプットしましょう。また、小学校の新指導要領で求められる「書く力」は、

①大文字、小文字が書ける
②単語や文が写せる

までです。焦る必要はありません。現時点で「どのくらい書けるのか?」という力試しと捉えてください。
単語や文の読み取り

[6]では文を認識する力を問いました。小5の大問正答率は81.3%でした。ちなみに、小6は88.1%で、小5と小6で最も差が開いたのがこの大問でした。文と言っても、その中の単語が識別できれば解ける問題でしたが、小5から小6にかけて、「読む力」が、単語レベルから文レベルへと向上している様子です。

[7]では対話を読み取る力を問いました。大問正答率は59.8%でした。Yes/Noで解答する(2) Can you ski?は80.9%とよくできています。疑問文ではなく、セリフに対して、感想を言うような(1)では59.5%と、やや低い正答率となりました。また、聞きなれているWhatではなくWhoやHowでたずねられる問題の正答率も4割台とやや低い結果となりました。

アンケート結果との相関関係

今回、同時にアンケートを行い、テスト結果との相関関係を調査しました。
英語への興味・関心とテスト結果
まず受験者が英語に対してどんな興味・関心を持っているか見てみましょう。


多くの受験生が「旅行に行きたい」と思っています。さらに踏み込んで海外留学や海外生活を希望する人は2割未満に留まりました。

次にテスト結果との関係をみてみましょう。


留学や海外生活を志向する受験者の方が平均得点が高い結果となりました。逆に、英語に対して興味・関心がない受験者の得点が最も低くなりました。このように興味・関心と平均点の間に相関関係が見られます。

学習期間とテスト結果

さらに英語学習歴を尋ねたところ、約5分の4の受験者が学校以外に何らかの英語学習をしていることが判明しました。5年以上の学習者も4分の1近くいます。


では、学習期間は結果に反映されるのでしょうか?学習期間別の得点をみてみましょう。



学習期間が長いほど、平均点が高くなる傾向が見られます。

英検資格とテスト結果

英検資格とテスト結果との関係についても尋ねてみました。



外国語活動を通じ、小学生のうちから英検をめざす子どもが増えているといわれます。受験者の中で英検資格保持者は約3分の1に上りました。教科化に伴い、この割合も増えてくると予想されます。英検5級は中1内容です。中1のスタート段階で、すでに習熟度に相当の開きがある実態がわかります。

英検の取得級と今回のテスト結果の間にも比例関係が見られます。今回、80点以上取れた人は、英検にも積極的にチャレンジしてみましょう!

最後に

今回のアンケートでも示されたように、何よりも大切なことは、「英語や世界に関心を持つ」ことです。英語の絵本、映画、旅行などさまざまな方法を通じ、「英語ができるようになりたい」というモチベーションを育んで欲しいと思います。
また、今回のテストは、競争ではなく、診断ツールとして活用いただきたいと思います。それぞれお子さまの発展段階に応じて、本人の努力にかかわらず、この時期にできることとできないことがあります。具体的には、文字学習に力を入れるべきかどうかです。英語教育の早期化が進む一方で、「早く始めると、早く嫌いになる」という事例も聞かれるようになりました。この時期、「英語に苦手意識を持たせない」ことにぜひご留意いただければと思います。
今回の学力テストをきっかけに英語学習に興味を持って頂ければ幸いです。

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