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講評

2024年 3月実施 中1

中1

数学

平均点/満点 56.4点/100点
試験時間 40分
小問数 28問
1. 大問別正答率(想定と結果)

平均点は、想定をやや下回る結果となりました。特に、6(1次方程式の活用)では想定を大きく下回っており、割合を用いた文章題を苦手とする受験生が多くいることがうかがえます。

テスト 中1 数学 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

4(2)〔正答率38.6%〕規則性と図形(n枚の横幅)

「15+11(n-1)」など、式整理が完了していない状態(途中式のまま)で答えているものが11.5%見られました。問題用紙の冒頭の注意書きに書かれているように、答えに文字を含む場合は、(計算を最後まで済ませて)できるだけ簡単な文字式で書き表す必要があります。同様に、答えに分数を含む場合は、既約分数にして答えるべきということも、あわせてこの機会に覚えておいて下さい。これらのことは、普段の学習から習慣づけておくようにしましょう。

 

5(2)〔正答率59.5%〕(3)〔正答率10.0%〕比例の利用
(最も多かった誤答)(2)「60度」11.8% (3)「30分」9.5%

(2)は、12時10分のときに長針と短針のなす角度を求める問題です。「60度」という誤答が目立ちましたが、これは文字盤の12(12時のところ)と2(10分のところ)の間の角度を答えたのであろうと思います。たしかに、このとき長針は文字盤の2を指していますが、短針は12から少し進んだところにあるはずなので、これは間違いです。
(3)は、12時以降で長針と短針が初めて一直線になるのは何分後であるかを求める問題です。「30分」という誤答が目立ちましたが、これも(2)と同様、短針は12(12時のところ)を指しているはずだという誤解が原因です。
いずれの誤解も、冒頭で与えられている図(グラフ)や⑴で求めた直線の式とは全く無関係な発想にもとづくものですから、問題全体の流れを考えてみて、「これでいいのかな…?」「なにかあやしいぞ…」と、自らのミスに気づきたいところです。

 

6(2)〔正答率38.0%〕1次方程式の活用(文字式で表す)

4(2)と同様、式整理が完了していない状態(途中式のまま)で答えているものが9.8%見られました。今後は、答えを書く際には十分に注意するようにしましょう。

 

7(1)〔正答率55.0%〕平面図形(三角形の1辺)
(最も多かった誤答)「4cm」28.5%

テスト 中1解答 数学 7-(1)

上のように、正三角形ABCの周囲にちょうど1周ぶん巻きつけていたひも(点Aで固定されている)をほどいたようすから、△ABCの1辺の長さを求める問題です。
無答14.1%の他、「4cm」という誤答が目立ちました。これは、12÷3=4(cm)のように計算したのだと思いますが、図中の12cmというのは、ひもの長さのみを表したものではなく、ひもの長さ(AQの長さ)に正三角形の1辺(ACの長さ)を足し合わせた長さです。ひもの長さは正三角形の3辺ぶんの長さにあたりますから、3+1=4(辺)ぶんの長さが12cmということになり、正しい1辺の長さは、12÷4=3(cm)となります。
目についた数字をすぐに使いたくなる気持ちはよくわかりますが、まずはその数字の意味(何を意味する長さなのか等)をよく考えてから、ていねいに式を立てるようにしましょう。

 

 

中1

国語

平均点/満点 64.0点/100点
試験時間 40分
小問数 28問
1. 大問別正答率(想定と結果)

1(漢字の読み書き)は、主に漢字の書きがよく出来ていたために、大問全体の正答率も想定より高くなっていました。2(知識・文法)・3(文学的文章の読解)・4(論理的文章の読解)・5(詩歌)は、いずれも想定に近い正答率となっています。試験全体としてはほぼ想定どおりの結果となりました。

テスト 中1 国語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

1(8)〔正答率1.0%〕漢字の書き 版図
(多かった誤答)無答54.1% 「範土」7.5%

正解の「版図」自体が日常生活の中で使う機会の乏しい言葉だったためか、正解した受験生は少なく、無答率も高くなりました。「版」の誤字としては、「範」・「半」・「班」などが多く見られました。「図」の誤字としては、「戸」・「土」・「都」等が多く見られました。いずれも、音から推測した漢字を答えて誤答した形です。
小学校で学習した漢字が、抽象的な概念を表す語の中で用いられることはしばしばあります。既習の漢字を見慣れない形で見かけた際は、意味や読み方を正確におさえておきましょう。

 

2(3)〔正答率21.1%〕同音異義語 得点・特典
(多かった誤答)「〇」45.9% 「特点」22.0% 無答8.3%

問題文(映画の入場得点を受け取る。)をもとに、「得点」が正しく使われている熟語かどうかを判断して、正しい場合は「〇」、誤っている場合は正しく書き直す問題です。半数近い受験生が、「(入場)得点」は正しい熟語だと誤認していました。二番目に多い誤答だった「特点」は、音から推測して誤答した形です。

 

3(3)〔正答率60.3%〕選択 鳥居の気持ち

テスト 中1解答 国語 3-(3)

 

青年と会話している際の主人公・鳥居の気持ちの説明として最も適当な選択肢を選ぶ問題です。
各選択肢の選択率を見てみると、選択肢イを選んで誤答した受験生が最も多くなっていました。選択肢イには、間違いだと判断できる箇所が二つあります。一つは、鳥居が青年の態度を「得意げ」だと感じている部分です。そしてもう一つは、鳥居が青年を愚かだと感じてあきれかえっている、と心情を表現している部分です。
選択問題においては、一箇所でも間違いを含む選択肢は正解になりません。この問題のイのように、誤りを複数含む選択肢は確実に消去しておきたいものです。

 

4(3)〔正答率56.4%〕記述 すぐにドングリから出る理由
(多かった誤答)「ドングリを食べる動物から」という内容を欠くもの20.2% 無答17.9%

シギゾウムシ等の虫が、成長期を終えるとすぐにドングリから出ていく理由を記述する問題です。虫が「自分を守るため=食べられないようにするため」という答えの軸は多くの受験生が正しく把握できており、その内容に沿った内容が記述できていました。
減点された答案を見てみると、失点した原因の大半は、模範解答で説明されている部分の一部を欠いたことによるものでした。最も多かったのは、上の誤答例でも挙げているように、虫が「誰から・誰によって」食べられるのかを記述していないものでした。
記述問題を解く際に、答えの軸となる内容を本文中から読み取ったら、その軸にどういう内容を付け足して解答字数を満たすべきかを慎重に検討・判断することが肝要です。単に字数を増やすのではなく、答えるべき内容を問題から読み取って、それらを過不足なく盛り込むよう注意しましょう。

 

5(4)〔正答率33.6%〕選択 空所補充 河

テスト 中1解答 国語 5-(4)

 

この問題では、「夏河を越すうれしさよ手に草履」という与謝蕪村の俳句の二字目「河」が空欄になっており、選択肢の中から正解を一つ選ぶ形になっています。
句の中で注目すべきポイントは「手に草履」です。問題を解きながら、「この人はなぜ足に履くべき草履を手に持っているのだろうか」と疑問に思えるかどうかが、解答上の鍵になっています。選択肢ウ「河」は句の中で描写されている人物が「河」を渡っている最中であり、水に濡れないように草履を脱いで手に持っていると解釈すれば、句の中で描かれた夏の情景や冷たい水にふれる「うれしさ」が鮮明に浮かびあがってきます。
誤答した答案を見てみると、選択肢ア「風」・選択肢イ「草」の選択率がそれぞれ高くなっていました。選択肢イ「草」・選択肢エ「峰」はいずれも陸の上なので、草履を脱ぐ必然性がありません。選択肢ア「風」はいかようにも取れそうですが、草履を脱ぐ決め手となる理由を欠いています。
空欄にあてはまる言葉を検討する際には、語感などに安易に頼るのではなく、あくまで「理詰め」で考えて正解を見つける姿勢を忘れないようにしましょう。

中1

英語

平均点/満点 62.9点/100点
試験時間 40分
小問数 31問
1. 大問別正答率(想定と結果)

1(発音)は想定をやや下回りました。2(単語)・34(文法)・5(書きかえ)・6(整序)・7(英作文)は、ほぼ学年相応に身についているといえます。読解問題(89)は、いずれの大問も想定をやや下回りました。配点の大きい読解問題の得点率が低くなった半面、文法問題がそれをカバーしうる結果に至ったことで試験全体の正答率は想定を少し上回る結果となりました。

テスト 中1 英語 正答率(想定と結果)

 

2. 小問別

4(3)〔正答率16.4%〕適語補充 複数形

日本は四季があります。 We have four (   ) in Japan.
日本文に合うように(   )に適当な1語を書く問題です。
(多かった誤答)season 52.9%
「4つの季節があります」と表記されていれば「複数形」と認識して名詞にsをつけ忘れることもないのでしょうが、今回の問題の表記が「四季」であったために単純に単語の羅列「四+季節」と認識されたことが今回の誤答率の高さにつながったものと思われ誤答の63.3%にも及びました。あまり使用頻度の多くない season のつづりがしっかりかけている受験生が多かっただけに惜しい結果です。

 

6(4)〔正答率41.3%〕整序

Who (アman イis ウto エthe オdo カnext ) you? を並べ替えて1番目と4番目にくる語を答える問題です。不要な語が1語ふくまれています。
(多かった誤答)イウ 19.8%
whoは主語の働きをしますので Who is ~? と正しく選択でできている解答は非常に多く見られました。誤答からそれ以降につながる文例として(不定詞は未習の為)the man to next you? 、man next to the you? など考えられますが、熟語を単体で覚えるのではなく、Who is the man next to you?「あなたの隣の男性はだれですか」のように文例で覚えることで、使える知識としたいものです。

 

8(1)〔正答率23.9%〕読解

Tomorrow is   ①  , right? に適当な語を本文中から1語で抜き出して書く問題です。

(多かった誤答)plan(s) 31% busy 31%
空欄に単語を補充する場合、その前後で該当する語を探すことがよくあり、今回においても plans が1行前、busy が同じ行からの抜き出しでこの2つの解答例が誤答のおよそ8割を占めるものでありました。
この  ①  をふくむ会話の直後に I am busy that day every week. という発言があります。「毎週特定の日が忙しいということは、ある特定の曜日を指しているのでは?」と推測できるかどうかが正解に導く大きなカギとなります。本文中に曜日を表す単語は Saturday 1つしかなくそれが正解なのですが、それが20行下まで出てこないだけでなく、その日が忙しい日ではなく特別な日と表現されている点がこの問題の難易度を高いものにしています。
このような読解問題ではあくまでも内容がうまく通るかという点が優先されますので、上から順に解くのが困難な場合には、いったん後回しで最後までいってから戻ってくるという解き方もこの問題から学べるのではないでしょうか。

 

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