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講評

2023年 6月実施 小4

小4

算数

平均点/満点 58.0点/100点
試験時間 40分
小問数 25問
1. 大問別正答率(想定と結果)

想定より少し低い結果になりました。4以降に出題された基本的な内容の問題の正答率が低かったことが影響しました。

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2. 小問別

2(4)〔正答率26.8%〕角度

折り曲げた図形の角度を求めます。

長方形を折り曲げることによってできた合同な図形から、34度と同じ角があることに気づくことがポイントですが、残念ながら多くの受験生が気づけなかったようです。

不正解としては、180-34を計算した146度で、正答率とほぼ同じ25%で、最も多くなりました。引き続き多かったのが、無答の14%であったことからも、折り曲げた図形への対応力のなさがわかります。

 

4(2)〔正答率67.5%〕グラフの読み取り

グラフについて、選択肢ア~ウのうち正しいものを選びます。一般的なグラフの読み取りの問題です。

ア 2 つの市ともに、1 月から8 月までの気温は上がりつづけ、8 月から12 月までの気温は下がり続けている。

イ 気温が20 度を上回る月の数は、A 市もB 市も同じである。

ウ 2 つの市で気温の変化へんかがいちばん大きいのは、A 市の4 月と5 月の間である。

 

受験生の解答と選択率は、次のようになりました。

 

決して応用力が必要な問題ではありませんでしたが、想定ほど正答率は高くなりませんでした。

不正解の選択肢アとウでは、気温の変化について書かれたウの方が検証の難度が高く、アの方が間違いに気づきやすそうですが、結果は逆になりました。アの「上がり続ける」の理解が不十分であったようです。

 

5(1)〔正答率62.7%〕分数(数直線の読み)

数直線のアが指す目盛りの大きさを分数で表します。

 

問題文に、「1を小さい目盛りで20等分しています」と書かれているにもかかわらず、7107100と解答したものが合わせて16%もありました。また、「分数で表しなさい」ととう条件の見落としで、0.7や0.07と解答したものが合わせて9%もありました。

線分図の目盛りを読み分数で表現することは小3で学習している内容ですが、このような誤答が多くあったのは、小3の後半から小4で小数を学習したことが関係すると考えられます。小数では、1を10等分や100等分するです。算数の学習は積み重ねていくものですが、新しく習った内容がより印象が強いため、ミスを誘発してしまったようです。

 

8(1)〔正答率44.4%〕数(硬貨の組み合わせ)

表のアにあてはまる数(173円を、1円・5円・10円・50円・100円玉から最も少ない枚数になるように組み合わせた数)を答えます。

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無答が23%ありました。また、誤答でも、解答の枚数ではどの硬貨を使っても条件通に173円にならないようなものが多く、不正解だった受験生が苦労したことが想像できます。

この問題のような硬貨の組み合わせ方は、実際に硬貨に触れながら考えてみる方が理解を深めます。時間を取って試行錯誤していただければと思います。

 

小4

国語

平均点/満点 49.8点/100点
試験時間 40分
小問数 29問
1. 大問別正答率(想定と結果)

1(漢字の読み書き)・3(言葉の書きかえ)は想定に近い結果が出ていましたが、2(知識・文法)は想定をやや下回りました。4(文学的文章の読み取り)・5(論理的文章の読み取り)の正答率は、いずれも想定を20%ほど下回りました。配点の大きい読解問題での得点が伸び悩んだこともあり、試験全体としては想定を大きく下回りました。

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2. 小問別

1(4)〔正答率14.3%〕漢字の読み 苦言
(多かった誤答)「くごん」約38% 無答約16% 「にがごん・にがごと」約13%

無答率は約16%と、漢字の読みの問題としては高くなっています。「苦言」は小学四年生が日常生活の中で使う機会は多くない言葉ですが、「苦言を呈する」といった言い回しはニュースや新聞記事の中で定型的によく用いられます。読みや意味を理解するだけでなく、将来的には自分で使いこなせるよう言葉を学んでいきましょう。

 

2(1)〔正答率49.6%〕反対語 全体・部分
(多かった誤答)「部」約20% 無答約19% 「一」約12% 「分」約11%

二字熟語「部分」の反対語を答える問題です。正解の言葉である「全体」のうち、「体」は問題の中で示されているので、正解は「全」になります。誤答としては、「部」と答えたものが最も多くなっていました。二字熟語の反対語の一字目がそれぞれ同じというケースもありますが、こうした誤答は知識に基づかず予測で解いていると思われます。ほかの誤答としては「一」も多く見られました。「一体」には「合わさってまとまる」という意味もありますが、「部分」の対の意味をもつ言葉とはいえません。

 

4(2)〔正答率31.7%〕選択 会話文整序
(多かった誤答)「イ・ア・ウ・エ」約12% 「ア・ウ・エ・イ」約6% 「イ・ア・エ・ウ」約6% 「ア・ウ・イ・エ」約6%

主人公の「ぼく」とアヤカの会話を並べ替える問題です。4つの空欄の前後の表現をもとに、二人の会話の流れをつかむとともに、各空欄の話者は誰かを判断しながら解くことが大切です。また、二人の登場人物が行う会話は、一般的には二人が交互に言葉を発します。そうした基本事項を念頭におきつつ解くことも重要です。

冒頭の選択肢ウを選択肢アにした誤答が、全体の2割以上を占めました。同様に、冒頭が選択肢イになっている間違いも2割以上みられました。冒頭の空欄にあてはまる言葉が判断しにくかったために、その後の会話の繋がりがスムーズに把握できなかったのではないかと思われます。

こういう場合は、会話の前から順番に解き進めるのではなく、会話の途中で確実に繋がる部分を探して、その前後の流れを組み立てていくような解き方が有効です。見直しの際にも活用してください。

 

5(1)〔正答率27.2%〕抜出 言いかえ 潮干帯
(多かった誤答)無答約21% 「海辺には、かん」約13% 「海になるところ」約8% 「くぼみに海水が」約6%

「潮干帯」という言葉を言いかえた部分を探す問題です。

傍線部の直前に「このようなところ」とあるので、指示語が指している部分「かんちょうのときに陸になり、まんちょうのときには海になるところ」を字数に合うように抜き出します。正解は、その最初の七字「かんちょうのと」です。しかし、字数が三十一字と長く、誤答した受験生の大半が三十一字ではうまく抜き出せないところを答えていました。字数指定に合う部分を見つけようとする根気強さが必要となる問題でした。

 

5(2)〔正答率45.4%〕抜出 魚やエビが死ぬ理由
(多かった誤答)無答約22% 本文中の言葉を抜き出していないもの約13% 「水分がじょうはつ」約8%

「潮干帯」という言葉を言いかえた部分を探す問題です。

問題文の「   がへってしまう」にあてはまる言葉を抜き出す問題です。傍線部の直後に「からだの中の水分がへってしまう」とあり、正解は見つけやすい場所にありました。ところが、誤答を見てみると「水分がへるから。」「からだの中の水が」「水分がへって死ぬ」など、本文中にない言葉が多数ありました。抜き出し問題と記述問題の区別がついていません。

また、「水分がじょうはつ」という答案も多くありました。内容は正しいのですが、「   がへってしまう」という問題文と合いません。問題の条件と合っているか見直すことが重要です。

 

5(3)〔正答率33.5%〕選択 洗濯物を干すことと逆の方法
(多かった誤答)「ウ・エ」約17% 無答約15% 「ア・ウ」約15% 「ア・オ」約11%

傍線部の内容(=洗濯物を干すことと逆の方法)にあてはまるものを、5つの選択肢の中から2つ選ぶ問題です。

正解は「エ・オ」ですが、誤答した受験生の多くが選択肢アあるいは選択肢ウを選んでいました。選択肢ア「ふくまれた水分をへらして」、選択肢ウの前半部分「表面積を増やして」は「洗濯物を干すことと同じ方法」であり、問題を正しく理解できていないことが答案からわかります。

一方、「洗濯物を干す方法」と無関係な内容である、選択肢イ「ゆびでおされたときに、水をふきだす」を選択して誤答した受験生は少数に留まりました。

 

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